高知県は16日、宿毛市の養鶏場で鳥インフルエンザが発生したと発表した。鳥での伝染力や致死率が高い高病原性の疑いがあり、県はこの養鶏場の採卵鶏約3万2400羽の殺処分を始めた。高知県内の養鶏場での発生は初めて。今季の養鶏場での発生は11県目で、西日本に集中している。 高知県は殺処分のために16日午前、職員154人を現地に派遣した。この養鶏場から半径3~10キロ以内を搬出制限区域に設定。この区域では養鶏場2戸が約580羽を飼育中という。 県によると15日午前、この養鶏場から「農場で鶏が死んでいた」と家畜保健衛生所に通報があった。40羽が死んでおり、養鶏場内の13羽に簡易検査を実施したところ、11羽から陽性反応が出た。続いて実施した遺伝子検査で高病原性の疑いが分かった。 高知県内では2011年、仁淀川町で野鳥の鳥インフルの感染が確認されたが、養鶏場での発生はこれまでなかった。(加藤秀彬) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
薬物常用者は「目つき肌つや違う」 職質のプロが技伝授
違法薬物から若者を守りたい――。福岡県内をはじめ全国で大麻所持事件が増えるなか、県警は摘発の端緒をつかむのに欠かせない職務質問に力を入れている。その「職質のプロ」である行橋署地域課長の山田敬三警部(59)は定年退職を来春に控え、後継者の育成に努めている。 「ほら、今なにか落とした」。10月下旬、行橋署の駐車場に山田さんの声が響いた。署員に話を聴かれていた男性のポケットから、白い粉入りのポリ袋が落ちた。「証拠隠滅のために捨てることがある。見逃さないように」と山田警部が諭した。職務質問訓練での一幕だ。 鑑識や通信指令など様々な警察活動に精通し、実績を重ねた警察官や職員は、県警本部長から「技能指導官」に指定される。熟練の技を若手に伝える使命を担う。山田さんは、犯罪を防ぎ、事件の早期解決のために不審者らから事情を聴く職務質問の分野で2016年、指導官に選ばれた。県警にいま指導官は山田さんを含め25人いる。 北九州市小倉南区出身の山田さんは大学を卒業後、食品会社に3年間勤めた後の1986年、警察官になった。職務質問は機動警察隊などで30年以上にわたり経験した。 「若いときは先輩に言われるがままに職質をしていました」と笑う山田さんだが、先輩に話を聴くよう指示された通行人に声をかけると、不思議と大麻を所持していた。何度も声かけを重ねるうち、大麻や覚醒剤の使用常習者の傾向がわかってきたという。 拡大する職務質問の訓練で指導する山田敬三警部(中央)=2020年10月26日午後3時47分、福岡県警行橋署、板倉大地撮影 「目つきや肌のつや感が違って… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
報道写真展、日本橋三越で開会 野口みずきさんがサイン
ニュース写真で1年間の出来事を振り返る「2020年報道写真展」が16日、東京都中央区の日本橋三越本店で始まった。 開会式には、ギリシャで東京五輪の聖火ランナーを務めたアテネ五輪(04年)マラソン女子金メダルの野口みずきさんが招かれた。テープカットを終えた野口さんは、自身が写ったギリシャでの聖火リレーの写真にサインをした。 展示しているのは、東京写真記者協会(新聞、通信、放送など35社加盟)の会員らが撮影した約300点。今年の会場はコロナウイルス感染拡大を防ぐため、展示スペースの通路を例年に比べて広めにし、パネルを設置する壁も再利用出来る木材を並べて通気性を良くする対策が取られている。24日まで(入場無料)。(恒成利幸) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
縁起物は郵送、露店も映えスポットも…初詣の「密」対策
新型コロナウイルスの猛威が止まらないまま、新年が近づいてきた。初詣の「密」を避けるため、各地の寺社は分散参拝を呼びかけ、さらなる対策も打ち出している。甘酒の振る舞いや露店の見送り、縁起物を年内から授与――。今までとは違う姿の新春を迎えることになりそうだ。 正月三が日の人出が全国屈指の約230万人に達する熱田神宮(名古屋市熱田区)。境内に例年約200はあった露店をなくし、参道の幅を広く確保した上で、全域で一方通行に。本宮付近にはライブカメラを設置し、ネットで混雑状況がわかるようにする。 「三が日には地元の氏神様にお参りいただき、熱田神宮には落ち着いてからお参りください」と総務部の圓藤能久さん。 破魔矢などの授与は12月初旬… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
寿都町に「核抜き条例」包囲網 核ごみ処分場応募に反発
北海道の寿都(すっつ)町と神恵内(かもえない)村で始まった「核のごみ(原発から出る高レベル放射性廃棄物)」の最終処分場の選定プロセスに対し、「待った」をかけようとする動きが周辺自治体で相次いでいる。2町村が、道や周辺自治体の反対を押し切る形で選定プロセスに向かったことへの反発もあるようだ。 選定プロセスの第1段階「文献調査」が始まった寿都町の西隣の島牧(しままき)村で15日、村議会が村内への核のごみの持ち込みを拒否する条例(核抜き条例)を可決した。議員8人のうち議長を含む5人が条例案の提案者となり、賛成4、反対3の賛成多数(議長を除く)だった。条例案の提出者の一人で、地元漁協の組合長でもある浜野勝男村議は、寿都町の片岡春雄町長が反対の声があるなかで調査への応募に踏み切ったことに対し「(寿都町は)いっこうに聞く耳を持たなかった」と批判。「文献調査から次(の概要調査)に移行するのは完全にストップさせなければ」と述べた。藤沢克村長は「多くの同じ意を示す自治体とスクラムを組むのは起こりえるのではないか」と語った。 寿都町周辺の島牧村、黒松内(くろまつない)町、蘭越(らんこし)町は、片岡町長が8月に調査への応募検討を表明するとすぐに再考を求めた。しかし応募の動きは止まらなかった。 3町村は寿都町より面積が大きく、各自治体では、仮に寿都町で将来、地下に最終処分場が建設されれば、地中深くへの核のごみの埋設となるため、町村の境に関係なく何らかの影響が出かねないとの懸念が根強い。水産業への風評被害を心配する声もある。 黒松内町でも12月議会で核抜き条例が提案され、継続審議となり、年明けの議会で採決される見込みだ。蘭越町では核のごみを拒否する決議が採択される可能性がある。 寿都町でも、文献調査に異議を… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「八丁味噌」を名乗れるのは誰? 100年続く業者対立
黒みがかった色合いと濃いうまみが特徴の「八丁味噌(みそ)」。この名称を使える業者は誰なのか。名前の由来となった「発祥の地に限るべきだ」という老舗と、「広く愛知県内で認めるべきだ」とする業者の間で対立が続いている。 大豆と塩を原料とする八丁味噌は、同県岡崎市八帖(はっちょう)町で江戸時代から造られてきた。町で今も蔵を構えるのは「合資会社八丁味噌」と「まるや八丁味噌」の2社だ。 3年前の2017年12月15日、この老舗2社に衝撃が走った。「地理的表示(GI)」として、2社と対立する県味噌溜醬油(みそたまりしょうゆ)工業協同組合が申請した「八丁味噌」が認められたのだ。GI保護制度は農林水産省が所管しており、生産地と結びついた特徴を持つ商品であることを示し、そのブランド価値を保護する狙いがある。 実は先にGIを申請したのは、… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ハロウィーンの偽パトカー、書類送検 「再生回数を…」
ハロウィーンの夜に偽パトカーを札幌市の繁華街・狸小路付近で無許可で走らせたとして、北海道警は15日、同市清田区の30代と40代の男を、道路運送車両法違反と道路交通法違反の疑いで札幌区検に書類送検し、発表した。2人は容疑を認め、30代の男は「過激な動画をネットで流して再生回数を上げたかった」と供述しているという。 札幌中央署によると、2人の書類送検容疑は、10月31日午後8時5分ごろ、同市中央区南2条西5丁目の市道で、撮影用パトカーを「仮ナンバー」(臨時運行許可番号標)をつけないで運転したというもの。また、30代の男は道警の許可を得ないで道路を動画撮影に使用し、偽パトカーを運転した40代の男はその手助けをした疑いがある。 30代の男は偽パトカーの動画を撮影し、動画配信サイトYouTube(ユーチューブ)で公開しようと計画。同市北区のレンタル会社に勤める40代の男に、「劇用車」と呼ばれる撮影用パトカーの貸し出しを頼んだ。車は車検が切れていたため、自治体が貸し出す仮ナンバーをつけて走行する必要があった。2人は仮ナンバーを取得したが、私有地の駐車場で偽造ナンバーに付け替えて撮影。30代の男の求めで、そのまま公道でも走行したという。 40代の男は「無許可で公道を走れないとわかっていたが、少しの距離なのでばれないと思った」と供述しているという。 30代の男が11月2日に「自分がやった」と同署に出頭した。署は両罰規定を適用し、法人としてのレンタル会社も両容疑で書類送検した。(前田健汰) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
マンションに女性2人の遺体、母娘で餓死か 大阪・港区
大阪市港区築港3丁目のマンションの一室で11日、女性2人の遺体が見つかり、司法解剖したところ、2人とも餓死したとみられることが大阪府警への取材でわかった。1人は住人の職業不詳の女性(42)と判明。もう1人は同居している60代の母親とみて確認を進めている。 港署によると、42歳の女性の死因は低栄養症による心機能不全。母親とみられるもう1人は飢餓による低栄養症で体重は約30キロだった。それぞれ死後数カ月とみられる。 現場の部屋はメゾネットタイプで、2人はそれぞれ1階と2階の床の上で仰向けに倒れていた。室内には食べ物がほとんど残されていなかったという。 管理会社から「郵便物がたまっている」と連絡を受けた親族が、11日午後2時半ごろに署に安否確認を依頼。駆けつけた署員の呼びかけに応答がなく、ドアが施錠されていたため、消防隊がベランダの窓から室内に入ったという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
まるで魔法の呪文のよう…生保の「女帝」繰り返した言葉
集ったのは、市長や企業経営者、銀行幹部ら地元政財界の名士250人以上。緑に囲まれた小高い丘にある催事場で、眼下には美しい夜景で知られる石油化学コンビナートが広がる。2016年2月25日、山口県周南市でのことだ。一人の高齢女性が壇上に立ち、参加者へこう語りかけた。 「地道に今まで努力を重ねた結果でございます。皆様のおかげでございます」 女性は第一生命保険で働く営業社員。勤続50周年を祝うパーティーだった。出席したある参加者は、マイクの向こうの満面の笑みが印象に残っているという。 その「栄華」は、4年後に一転する。 今年10月2日、第一生命は女… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日本海側に寒気、大雪のおそれ 気象庁が警戒呼びかけ
西日本は15日、日本海側を中心に雪が降り、滋賀県長浜市で市街地が一面雪に覆われるなど平野部でも積雪を観測した。気象庁によると、17日にかけて北日本から西日本の日本海側を中心に強い寒気が入り込み、山間部だけでなく平野部でも大雪のおそれがあるという。 積雪は15日午後8時の時点で、鳥取県大山町の大山で58センチ、兵庫県香美町の兎和野高原で55センチに達しているほか、滋賀県米原市と富山市では、いずれも11センチとなっている。 降雪量は多いところで、16日午後6時までの24時間に、北陸で100センチに上り、近畿で70センチ、中国でも40センチと予想されている。17日午後6時までの24時間にはさらに、北陸で70~100センチ、近畿で50~70センチ、中国で40~60センチになる見込みだ。 大阪管区気象台によると、今回の寒気は15日夜と16日夜、2回のピークがある。その間も雪が降り続く見込みで、予想より降雪量が増えれば、近畿地方にも大雪警報を発表する可能性もあるという。 同気象台の担当者は「積雪や路面凍結によるスリップなどの事故に注意が必要だ。ビニールハウスやカーポート、老朽化している建築物は倒壊のおそれがあり、近寄らないようにしてほしい」と話している。(千種辰弥) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル