茨城県は29日、大子町小生瀬の観光果樹園「豊田りんご園」で試食用のリンゴを食べた客12人が体調不良を訴え、腸管出血性大腸菌(O157)による集団食中毒が起きたと発表した。このうち6歳の男児と70歳代の女性の2人が重症とみられ、集中治療室(ICU)に入院している。残る10人は軽症だという。 県によると、試食用のリンゴは園で収穫されたもので、5日正午から午後3時ごろにかけて園内で提供された。あらかじめ従業員がカットして紙コップに入れた状態だったといい、リンゴ狩りなどに来ていた客47人が食べ、3歳~80歳代の12人に腹痛や下痢、発熱などの症状が出た。 医療機関からの届け出を受けて13日に集団食中毒の疑いが判明。収穫したリンゴを専用カッターで切って紙コップに入れるまでの作業中に菌が入り込んだ可能性があるといい、県は詳しい感染経路を調べている。 園内での感染拡大は確認されていないが、園は16日からリンゴの試食を中止しているという。(原田悠自) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
8万回離着陸 離島結んだプロペラ機、「お疲れさま」売却先の海外へ
長崎空港を拠点にする航空会社「オリエンタルエアブリッジ(ORC)」=長崎県大村市=の退役機が29日午後、売却先の海外に向けて長崎空港を出発した。 退役機は、デ・ハビランド・カナダ(旧ボンバルディア)のプロペラ機DHC―8―201型機(座席数39)。2002年から運航を開始した。構造上の「限界離着陸回数」が寿命の8万サイクルに達する見込みのため、9月の運航を最後に退役していた。8万まで約30サイクルを残して、海外に売却されることが決まった。 五島、壱岐、対馬といった長崎の離島までのフライト時間は30~40分ほど。離着陸回数が多いのは、離島を結ぶエアラインの航空機ならではといい、担当者は「離島の人たちはお世話になった。1日何往復もしてきたので、よく頑張ってくれました」とねぎらった。 同型の保有機は、昨年に1機が退役しており、現役の最後の1機は当面運航を続ける予定だという。(小川崇) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
夏はホタル、冬はイルミネーション 穏やかに時が流れる東京・久我山
井の頭公園から23区東部へ向かって流れる神田川沿いは、私が好んで走るジョギングコースだ。気になりながらも、走って通り過ぎるばかりで、ゆっくり歩いたことがないところがたくさんある。その一つが久我山だった。 色とりどり、遊び心にじむ電車 久我山の地形はすり鉢状になっており、京王井の頭線久我山駅は、神田川そばの低い位置にある。川沿いの歩道を東に向かうと、フェンス越しにたくさんの電車が止まっているのが見える。京王電鉄の「富士見ケ丘検車区」。検車区とは、定期的な車両の点検や整備を行う場所だ。 京王電鉄によると、井の頭線は1編成5両で運行しており、全部で29編成145両の車両がある。屋根や車体のラインの色が編成ごとに異なっていて全7色。色の異なる車両が複数台並んでいるのを見ると、ちょっと特別な場所にいるような感覚になる。 29編成の車両のうち、1編成だけ「レインボーカラー」があったり、一部車両の内装にハートやかたつむりが隠れていたり、思わずうれしくなるような遊び心がにじんでいる。検車区の藤井佳晃区長は「ご乗車の際には、ぜひ探してみて下さい」。 「緑が多い、優しい人が多い」 駅に戻って、今度は南方向へと歩を進める。緩やかな坂から始まる「南銀座商店街」は、街灯や通りの雰囲気がどこか懐かしさをまとう一方で、最近開いたと思われる店もちらほら。その中で、スリランカの国旗を掲げる店を見つけた。 今年4月に開店したというカ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小学校の石碑に半世紀前のメッセージ 地中のタイムカプセル開けたら
京都府舞鶴市の市立倉梯(くらはし)小学校で、約50年前に地中に埋められた「タイムカプセル」が11月18日に掘り出された。 50代になった当時の在校生らが市内外から集まり、あの頃の「わたし」と半世紀ぶりに再会した。 カプセルの中から出てきたのは――。 石碑の裏に刻まれたメッセージ 倉梯小は1873(明治6)年8月、寺の一角で開校した。 正門脇の前庭には1基の石碑が立っていた。 〈倉梯小学校 創立百周年記念碑 昭和五十年十一月二日〉 3年ほど前、草刈りをしていた職員が石碑の裏面に刻まれた文言にたまたま気づいた。 〈西暦二〇二三年十一月に この下のカプセル開函のこと〉 「えーっ、そんなことが彫られてたんや」。職員室に驚きが広がった。 創立150周年を前に、石碑に刻まれた半世紀前のメッセージに気づいた小学校。石碑の下を掘り返すと…。記事の後半では「タイムカプセル」に集った当時の在校生たちの声を紹介します。 亀井貴子校長(60)は校長… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
秋篠宮さま58歳に 「私自身がぐずぐずしていた」情報発信で反省も
【動画】58歳の誕生日を前に紀子さまや次女佳子さま、長男悠仁さまとともに散策する秋篠宮さま=宮内庁提供 秋篠宮さまは30日、58歳の誕生日を迎えた。先立って行われた記者会見で、皇族数の減少などを踏まえ、公的な活動について「何らかの見直しが必要になってくるのではないか」との考えを述べた。 見直しは自身が主導するのではなく、行事の主催者と宮内庁で話し合う事柄との認識を示した。 【動画】58歳の誕生日を前に記者会見に臨む秋篠宮さま=宮内庁提供 現在、皇室を構成するのは17人。60歳以上は天皇陛下をはじめ100歳の三笠宮妃百合子さまや88歳の常陸宮さまなど8人。うち上皇ご夫妻は代替わり後は公的な活動をしていない。30代以下の皇族は4人で、うち3人が女性だ。現行の制度では女性皇族は民間人と結婚すれば皇室を離れる。秋篠宮さまは、皇室の高齢化や皇族の減少は「必然的なこと」との認識を示した。 安定的な皇位継承のあり方を議論する政府の有識者会議が、皇族数の減少対策をまとめた報告書が国会に提出されて間もなく2年。国会での議論が進まない現状については、皇室の制度に関係するとして言及を避けた。 一方、公的な活動については、2004年の会見での自身の「公務はかなり受け身的なものではないか」との発言を引き合いに、皇族数の減少も考え合わせると、何らかの見直しが必要との考えを示した。 皇族が務める総裁職などは、ある分野に特化したものは、その分野に非常に関心があったり自身が携わったりしている皇族でない限り、「引き継ぐ必要はない」と述べた。 秋篠宮邸の改修については、増築部分の大半が皇嗣職職員の事務部分(約66%)と公室部分(約29%)で、私室部分は約5%と説明。そのうえで、これまでの宮内庁の発表はこの区分けが明確でなく「説明が不十分だった」とし、「理解して頂きたい」と述べた。 次女佳子さまが改修後の宮邸ではなく、分室で生活をすることになった経緯も説明。将来的に結婚で皇室を離れる可能性を踏まえ「いずれは出て行くであろう娘たちの部屋を用意すること自体が、ある意味無駄」との考えから、佳子さまの部屋を設けなかったという。 公表までに時間がかかった要因の一つとして、「私自身がかなりぐずぐずしていた。先延ばしにしてしまった」とし、「きちんと関わってタイムリーに出す必要があった。非常に遅くなったのが反省点」と述べた。 宮内庁に4月に新設された広報室については、各宮家などとどのように密にコンタクトを取り、協力して情報発信をしていくかを今後検討する必要性を指摘。公的な活動以外の発信は「一定の基準がないと難しいかもしれません」とした。 また佳子さまの結婚については「彼女の考えをよく聞いて、こちらの思うところも伝える感じで話し合っていければ」とした。来年4月に高校3年生に進級し、同9月に成年を迎える長男悠仁さまの高校卒業後の進路は「本人が何をしたいかがやはり一番大事。そういうことが出来るような場所に行ってくれたら」と期待を寄せた。 来月で90歳を迎える上皇さまについては「歴代の天皇の中では最高齢で大変喜ばしいこと」とし、人と接することや外出が「元気でいることには大事なこと」と述べた。(多田晃子、後藤遼太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
交際相手の男宅、監禁容疑で捜索 逮捕の男と同級生 18歳女性遺棄
東京都江戸川区の会社員野本結梨香さん(当時18)が山梨県内の山林で遺体で見つかった事件で、警視庁が今月12日、野本さんの交際相手の男(31)の自宅を逮捕監禁容疑で家宅捜索し、血のついた靴を発見していたことが捜査関係者への取材で分かった。この血は野本さんのものと警視庁はみている。 28日に死体遺棄容疑で逮捕された会社員の堀俊哉容疑者(30)が、野本さんの交際相手の男と学生時代の同級生であることもわかった。警視庁は、2人が野本さん死亡の経緯を知っている可能性があるとみて調べる。 野本さんは6月7日に自宅を出た後、SNSの「既読」がつかなくなり、父親が11月4日に行方不明者届を出した。警視庁は野本さんの周辺を捜査。交際相手の男が、東京都足立区の中古車販売業者から借りた車を返さず、7月に江戸川区内に放置していたことが判明した。当時、後部座席から血液が採取されており、11月に鑑定して野本さんのDNA型と矛盾しないことがわかった。 「行方は知らない」 交際相手の男、逮捕前に 警視庁は11月12日、男の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旧統一教会の財産保全、隔たり埋まらず 被害者救済に向け法整備焦点
物価高対策などを盛り込んだ今年度補正予算が29日の参院本会議で可決、成立した。 終盤国会で最大の焦点となるのは、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済に向けた法整備だ。自民、公明、国民民主の3党と立憲民主、日本維新の会の2党はそれぞれ法案を提出。財産保全に踏み込むかをめぐり、両者の隔たりは大きい。 法案を提出している5党は29日、法案の扱いについて国会内で約1時間半、協議したが、この日は合意には至らなかった。 立憲と維新側は、解散命令が請求された段階で、裁判所が教団の財産の包括的な保全を命じることができる法案が必要だと主張する。一方、自公国側は憲法の信教の自由を侵害する恐れがあるなどとして否定的だ。 自民は昨年、所属議員と教団との関係が次々と明らかになっただけに、多くの政党の理解を得て法案を成立させたい考え。一方、自公国側に歩み寄りの姿勢は見られず、立憲内から「アリバイ作りでは」との疑念も。立憲や維新としては、与党側から財産保全について一定の譲歩を引き出さなければ、埋没するとの危機感がある。 5党は30日にも被害対策弁護団を交えて協議を続けるが、「落としどころ」は見えていない。(藤原慎一、里見稔) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「夢なんじゃないか」 3年前の幻の「鳥取代表」甲子園で躍動した
「今まで野球をしてきた中で、一番幸せでした」「今でも夢なんじゃないかと思う」 試合後、ユニホーム姿の倉吉東OBたちはみな笑顔だった。3年前に来るはずだった甲子園の土を踏みしめ、関西の強豪相手に好試合を演じた。 兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で29日に開幕した「あの夏を取り戻せ 全国元高校球児野球大会」。コロナ禍で全国選手権大会が中止となった2020年に球児が果たせなかった「甲子園出場」を実現しようと、東京の大学生らが企画。当時、全国各地で開かれた独自大会の優勝校など42チームが参加した。 20年の鳥取県の独自大会で優勝した倉吉東は、今大会の参加チームの中から抽選で、甲子園で試合が出来る4チームに選ばれ、関大北陽(大阪)OBと対戦した。 3年前、倉吉東はマネジャーも含め3年生23人。この日、1人だけ都合で来られなかったが、22人が結集。試合は、捕手の金居大太郎(おおたろう)さん(21、同志社大商学部)が難しいファウルフライを体を回転させながら好捕するなど、全員野球で1―1の引き分け(時間制限70分制)だった。 「保護者や指導者の方々に感謝したい」「資金の調達など、自分たちの及ばないところで努力して下さった運営の方に感謝を」。試合後、選手たちはそろって感謝の言葉を述べた。 憧れの舞台に立った元球児それぞれの思いは 元キャプテンの西垣篤志さん… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
米軍オスプレイ墜落、住民「火を噴く機体見た」 現場海域に複数残骸
【動画】海上保安庁の巡視船『たかちほ』が撮影した現場海域や発見された救命いかだの状況=海上保安庁提供 29日午後2時半ごろ、「屋久島沖にオスプレイが墜落した」と118番通報があった。海上保安庁によると、オスプレイは米軍所属といい、6人が搭乗していた可能性があるという。屋久島空港管理事務所によると、落ちたのは空港から2~4キロ沖の海上という。 オスプレイが墜落したとみられるのは、島の東側にある屋久島空港(鹿児島県屋久島町)近くの海上だった。沿岸の住民は、事故の瞬間を目撃していた。 空港近くに住む男性(50)は午後2時40分ごろ、普段とは違う飛行機のような音を聞き、窓の外に目を向けた。「普通の飛行機とは違うエンジン音で、何かなと思ったら、オスプレイだった」 その瞬間、左のエンジンから… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
オスプレイ墜落「情報提供を」「配備中止を」 佐賀・沖縄知事が懸念
佐賀空港(佐賀市)への陸上自衛隊オスプレイ配備計画に伴い、空港隣で新駐屯地建設が進む佐賀県では29日、陸自目達原(めたばる)駐屯地(佐賀県吉野ケ里町、上峰町)で非公開のオスプレイ飛行訓練や自治体職員・議員らを対象にした説明会が開かれていた。訓練は30日も予定されていたが、同駐屯地は事故を受けて中止を決めた。 山口祥義知事は29日、米軍機の事故について、報道陣に対し、「(事故が)通常の移動中だとすれば、何が起きたのか、ということに強い関心を持っているので、防衛省は、米軍とよく話をして、すぐに情報提供をしてほしい」と述べた。 海兵隊のオスプレイが配備されている米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)を抱える沖縄県の玉城デニー知事は29日、記者団に、国内外で事故や緊急着陸が相次ぐ状況に触れたうえで、「県民の不安が高まっているなかでの事故」と語った。住宅地の上空を通る危険な状況を指摘し、「直ちに配備を中止し、本国もしくは民間や事業に影響ない場所での運用を心がけるべきだ」と訴えた。 県は同日、外務省沖縄事務所や防衛省沖縄防衛局に、事故原因が究明されるまでは全てのオスプレイの飛行停止を米軍に求めるよう要請した。(野上隆生、岡田将平、小野太郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル