沖縄県は11日、新たに10歳未満から80代の男女計64人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県は、1日当たり過去最多となった9日の新規感染者数を159人から158人に修正。これまでに県内で確認された感染者数は延べ1247人となった。 県の集計では、直近1週間の10万人当たりの新規感染者数は42・9人で、11日連続全国最多。直近1週間平均の感染経路が不明な症例の割合も、7割超となった。 県は今後1週間程度は1日100人規模の新規感染者が出ると想定して、現在251床の新型コロナ対応の医療機関のベッドが360床必要になると推計。県立病院の一般病棟をコロナ病棟にするなどして、計425床までの確保を目指すとの方針を明らかにした。無症状者らの療養として使用しているホテルは新たに那覇市内で100床、宮古島市で30床を確保。12日から利用する。 また、那覇空港内で抗原検査が実施できる態勢が整い、8日から運用を始めたという。 一方、県によると、浦添市内の小学校で教員と児童計9人の感染が11日までに確認され、クラスター(感染者集団)が発生したとみられる。クラスター発生は、米軍を除き10カ所目。すでにクラスターが確認されていた宜野座村の保育所の感染者数は、保育士と園児計16人にのぼるという。 このほか県は、在沖米軍内での感染拡大に関して、新たに米空軍嘉手納基地(嘉手納町など)など計2人の感染が確認されたと発表。米軍の報告を受けた県のまとめによると、7月7日以降の在沖米軍の感染者は、7基地で計313人となった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
子ヤギのポニョ、崖とおわかれ 仲間のメェ~に誘われて
千葉県佐倉市の線路沿いの崖にすみ着き、話題になっていた雌の子ヤギ「ポニョ」が11日朝、捕獲された。柵を越えて逃げ出してから約3カ月。なかなか捕まえられなかったが、群れで暮らすヤギの習性を利用した誘導作戦が功を奏したという。 市によると、飼い主の男性(63)と、手伝いを買ってでた「むつざわヤギ牧場」(同県睦沢町)の経営者の男性が、急斜面の上に捕獲用の囲いを設置し、ほかのヤギでおびき寄せようと発案。線路を管理する京成電鉄の協力を得ながら3度、この作戦を試みた。 1度目は7月27日、崖に雄ヤギを連れて行くと、鳴き声やにおいに反応した。8月6日夕~7日朝には雄ヤギに加え、エサや水なども設置。囲いまで1~2メートルのところまで近づいたが、捕獲には至らなかった。 3度目となった11日午前7時ごろ、雄ヤギを崖の上のフェンス沿い、雌の子ヤギを囲いの中に置いた。約10分後、ポニョが子ヤギの鳴き声に反応し、囲いの中に入って捕獲された。 ポニョは元気だったものの、猛… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自衛隊、10日間で32人感染 飲酒伴う会合参加を禁止
河野太郎防衛相は11日の記者会見で、今月1~10日に自衛隊員ら32人の新型コロナウイルス感染が判明したことを明らかにした。7月1~30日に確認された感染者数(29人)を8月はわずか10日間で超えたため、隊員にアルコールを伴う会合への参加を事実上禁止するなど感染対策を強化する考えを打ち出した。 河野氏は会見で「これだけ市中感染が広がると避けられないと思うが、それにしても感染拡大のペースが速い」と危機感を示した。駐屯地・基地内の隊舎内で感染者が確認されたこともあったが、クラスター(感染者集団)が認定された事例はなかったという。 自衛隊ではこれまでも宴会への参加は「厳に慎む」よう求められていたが、11日付で対象範囲を拡大。歓送迎会などの会合について参加が事実上禁止された。ただ、隊員同士の会食までは禁止していないという。(北見英城) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【動画】12日の天気 – 続く猛暑 激しい雷雨にも注意 今夜はペルセウス座流星群がピーク(12日7時更新)(ウェザーマップ)
全国的に厳しい暑さが続き、きょう12日(水)も体温以上の暑さになる所がありそうです。 お盆休み真っ只中ですが、屋外、屋内問わず、熱中症に注意が必要です。 また、午後は天気が急変するおそれがあります。急な激しい雨や落雷などにも注意が必要です。 きょうは朝から気温が高くなっていますが、このあともハイペースで気温が上がります。中でも特に暑くなりそうなのが、静岡で最高気温は38℃予想、甲府でも37℃予想と体にこたえる暑さとなりそうです。 そのほかも、東日本や西日本の太平洋側を中心に35℃以上の猛暑日となりますので、熱中症にはくれぐれもご注意ください。 そして、この気温上昇で大気の状態が不安定になります。 特に昼過ぎから夕方にかけては、東日本や西日本で発雷確率が高くなっています。晴れていても、天気が急変するおそれがありますので、急な激しい雨や雷雨に注意が必要です。 きょうは日本海側では断続的に雨で、雷を伴って激しく降る所もあるでしょう。仙台の雨は午前中が中心となりそうです。そのほかは晴れますが、午後はあちらこちらで、にわか雨や雷雨がありそうです。 また、今夜はペルセウス座流星群がピークを迎えます。 極大になる時間帯の天気分布を見ると、東日本や西日本の太平洋側や北海道、東北北部では見られる所がありそうです。 (気象予報士・多胡安那) Source : 国内 – Yahoo!ニュース
遠方者も「おうち参加」、現地の様子「臨場感」も 講座、食体験…オンライン続々 メリットあり出会い広がる(日本農業新聞)
新型コロナウイルスの収束が見通せない中、都会の消費者や子どもたちを呼び込んでいた寄せ植え講座や食体験イベントをオンラインで実施し、農の魅力を伝える動きが広がっている。移動が難しい遠方の人も参加でき、田んぼの風景や音も感じてもらえるなど、オンラインならではのメリットも出ている。 収束後見据え関係づくり 群馬県沼田市の「N3コワーキング&カフェ」。定期的に、オンライン寄せ植え体験講座の配信が行われる場だ。講師は、同県片品村でジニアやケイトウ、マリーゴールドなど約100種類の花壇苗を生産する花苗農家の星野学さん(42)。撮影、司会進行はカフェを運営する若者の起業家有志団体「N3」が担う。 参加者には事前に制作セットが送られ、当日は自宅からスマートフォンやパソコンで受講する。カフェに設置されたテレビには参加者が映り、星野さんが画面越しに質問に答えながら寄せ植えを完成させる。 7月末の講座では、地域のコケや植物をガラスの器に組み合わせる「苔(こけ)テラリウム」を制作。赤ちゃんの世話をしながらの参加や、青森、山梨など遠方からの参加が目立った。星野さんは「周りを気遣いながら講座を受けなければならない人や、移動が困難な人にも受けてもらうことができそうだ」と可能性を感じる。 星野さんは花苗生産の他、利根沼田エリアを中心に埼玉や東京で年間約100回の園芸講座を開いてきた。しかし、新型コロナの影響で3、4月は講座がほとんど中止となった。同時期、パソコンを持ち込み、仕事や会議を行える場所として同カフェのオープンを予定していたN3が、コロナ禍での新たなカフェの使い方として星野さんにオンライン講座開催を持ち掛けた。 N3のディレクター、六本木ユウジさん(40)は「オンライン講座をきっかけに、コロナが落ち着いたときに利根沼田に来てもらえるよう、一層面白い体験を用意しておきたい」と見据える。 「発信力磨き」に意欲 福島県湯川村 福島県湯川村は、昨年都内で開催し好評だった「湯川村食体験イベント」を今年はオンラインで行った。参加者には事前に漬物キット、日本酒、同村産の米「コシヒカリ」、調理済みの料理を送り、「道の駅あいづ 湯川・会津坂下」から動画を配信し交流。コロナ禍で職員が集まれない中、時間配分や画面での見せ方について、SNSなどで打ち合わせを重ねた。 7月のイベントでは、野菜ソムリエの資格も持つ道の駅スタッフらが米のおいしい炊き方や郷土料理「芋三五八漬け」の漬け方を指南した。三澤豊隆村長も登場し村をPR。画面越しに参加者と同じ料理に舌鼓を打った。 これまで東京でイベントをした際は、村をPRするに当たり、写真や限られた商品を持ち込んで紹介するしか手段がなかったが、「オンラインなら当日の村の天気、水田を見たときの風の揺れや音まで伝えられ、実際にそこを歩いているような臨場感を伝えられた」(商工観光係)と手応えを感じる。配信会場を道の駅に設定したことで、村の野菜や加工品を全般的に紹介することができたという。三澤村長は「地域の話を遠方や海外の人とも共有できるのは素晴らしいことで、今後は地域も発信力を磨いていかなければならない」と意欲的だ。 日本農業新聞 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
総人口 初の年50万人減 米需要さらに厳しく(日本農業新聞)
日本人の総人口の減少幅が初めて年間50万人を超え、国産農産物の需要減が加速する可能性が高くなっている。特に影響が大きいのが主食用米。ほぼ全量を自給しており、野菜や畜産物のように輸入品からの需要の奪還が見込めないためだ。今後も人口の減少幅は拡大し、その影響だけで年に数万トンの需要が消えることになる。 減少幅は数万トン規模 総務省が公表した住民基本台帳に基づく今年1月1日現在の日本人の総人口は、前年比50万5046人減の1億2427万1318人。減少は11年連続で、減少幅は過去最大だった。 一方、農水省の2019年度の食料需給表によると、米の年間消費量に相当する1人当たり供給量は53キロ。人口の減少幅とかけ合わせると、1年間で約2万7000トンの需要が失われた計算だ。 国立社会保障・人口問題研究所は、今後も人口の減少幅は拡大し、外国人を含めた総人口は29年に1億2000万人を割り込むと推計する。その分、米の需要量の減少幅も大きくなる。 加えて、米の需要量はもともと長期減少傾向にある。19年度の1人当たり供給量も、前年度より0・5キロ減。日本人の総人口から試算すると、年間6万2000トン超の需要が減ったことになる。 農水省は、毎年秋に示す米の需要見通しに人口減少の影響を反映するため、18年から計算手法を見直した。すると、毎年8万トン程度だった減少幅は10万トン程度に拡大。4年間で東北地方の1県分程度、5年間で北海道や新潟県の生産量と同程度の需要が減る計算になる。新型コロナウイルス禍による外食やインバウンド(訪日外国人)の需要減が長期化する恐れもある。 需給調整にも影響が及ぶのは必至だ。農水省は20年産の主食用米の適正生産量を709万~717万トンとしているが、需要の減少幅を織り込めば21年産では700万トンを割り込みかねない。米需要の減少幅の拡大に、転作面積の拡大が追い付かなくなる可能性がある。 既に麦や大豆、飼料用米などによる転作拡大には「現場に限界感がある」(JA関係者)。新型コロナ禍による家庭食回帰や健康志向、輸出など新需要の開拓も必要となるが、自民党農林幹部は「地域に適した作物を選び、米から完全に切り替える本作化も検討すべきではないか」と指摘する。 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
動画 ペルセウス座流星群 今夜が活動のピーク(ウェザーニュース)
ウェザーニュース 現在、3大流星群の一つである、ペルセウス座流星群が活動期を迎えています。活動のピークは今夜12日(水)の22時頃と予想されています。 観測には12日(水)深夜~13日(木)夜明け前の時間帯がオススメ。 夏休みの思い出の一つとして、少し夜更ししてご家族一緒に夜空を見上げてみてはいかがでしょうか? Source : 国内 – Yahoo!ニュース
12日 全国的に残暑 雨や雷雨にも注意を(tenki.jp)
きょうは、東北と北陸から九州北部は雨や雷雨。北海道と関東から九州南部、沖縄は午後を中心に所々雨や雷雨。非常に激しい雨も。全国的に厳しい残暑。猛烈で危険な暑さになる所も。 きょうの天気 全国的に不安定 日本海側中心に雨や雷雨 きょう(12日:水曜)は、太平洋高気圧から湿った空気が流れ込むため、日本海側を中心に雨が降りやすいでしょう。太平洋側でも局地的に雨や雷雨になる見込みです。 九州北部から山陰や北陸、東北では日中も雨や雷雨の降る所が多いでしょう。激しい雨の降る所がありそうです。関東北部では、非常に激しく降る所がある見込みです。 激しい雨とは、1時間当たりの雨量が30ミリから50ミリの雨で、道路が川のようになったり、バケツをひっくり返した時のような雨のことです。さらに、非常に激しい雨は、1時間あたりの雨量が50ミリから80ミリの雨で、傘は全く役に立たず、ゴウゴウと滝のように降り続く雨のことです。 日中なら、空は真っ暗になってしまい、車を運転する方はライトをつけずにいられません。 大雨になることや土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水が考えられますから、雨の降り方に注意や警戒をなさってください。落雷や竜巻などの激しい突風、ひょうにも注意が必要です。きょうは広範囲で大気の状態が不安定です。 きょうの気温 全国的に気温が高い 危険な暑さも きょう12日(水曜)は、日本列島は南からの暖かい空気や日差しによる気温の上昇で、全国的な高温が続くと予想されます。ふだんの夏なら涼しさを感じる頃にあたる北海道でも多くの所が25℃以上の夏日です。道内では内陸部など30℃を軽く超える所もあるくらいで、東北から本州一帯と四国や九州、沖縄では30℃から35℃前後の所が多いでしょう。きのうの40℃超という数字はなさそうですが、全国的に高温のリスクは高い状態です。北海道から沖縄にかけて、きょうも高温注意情報が発表されています。また関東甲信越では、1都8県の全域に熱中症警戒アラートが発表されています。 不要不急の外出はなるべく避け、室内をエアコンなどで涼しい環境にして、お過ごしください。 特別な場合以外は運動も避けましょう。ここで特別な場合というのは、医師や看護師、一次救命処置保持者のいずれかが常駐し、救護所の設置や救急搬送体制の対策を講じられた場合、涼しい屋内で運動する場合等のことです。くれぐれも熱中症に気をつけたい一日です。 日中だけでなく、夜も気温が下がりきらない所が多い見込みです。寝る前にはコップ一杯の水を飲むようにし、エアコンを使用しましょう。夜でもかかりやすい熱中症にも、お気をつけ下さい。 日本気象協会 本社 高橋 則雄 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
ペルセウス座流星群が活動ピーク 気になる天気は?(ウェザーニュース)
現在、3大流星群の一つである、ペルセウス座流星群が活動期を迎えています。 活動のピークは今日12日(水)22時頃と予想されているため、観測には12日(水)深夜~13日(木)夜明け前の時間帯がオススメです。 いつもより短い夏休みの思い出の一つとして、少し夜更ししてご家族一緒に夜空を見上げてみてはいかがでしょうか。 気になる今夜の天気は? 今夜は、西日本や東海、北日本の太平洋側では晴れて、流星を見られるチャンスがあります。 一方、日本海側では暖かく湿った空気が流れ込む影響で雨や曇りとなり、流星観測にはあいにくの天気です。 関東も大気の状態が不安定で午後は急な雷雨の可能性があり、星空は隠されてしまいそうです。 期待できる流星数は? ・出現期間:7月17日(金)~8月24日(月) ・ピーク :8月12日(水)22時頃 ・母天体:スイフト・タットル彗星 ペルセウス座流星群は、1月のしぶんぎ座流星群、12月のふたご座流星群と共に3大流星群の一つとされており、観測できる流星数は年間でも1・2位を争う流星群です。 下弦の月が夜空を照らすため条件はやや悪いですが、ペルセウス座流星群の流れ星は明るいものの割合が多いので、月から離れた方向を中心に広く空を見渡せば、流れ星が見える可能性は高いです。 アストロアーツ社によると、見晴らしが良く空気が澄んだところで1時間あたり30個前後は見られる見込みです。明けの明星の金星やマイナス2等級の火星と流れ星の共演も見えるかもしれません。 ペルセウス座流星群の流れ星は、ペルセウス座の周辺のみに出現するわけではなく、夜空のどこにでも現れます。また、出現する確率も同じです。 月明かりを視界に入れないようにしながら、できるだけ空を広く眺めるようにしましょう。 ペルセウス座流星群の特徴は? 1.遅い時間ほど期待できる流星数は増える 流星群に属する流れ星は、放射点(※)を中心に四方八方に流れます。ペルセウス座流星群の放射点は、時間の経過と共に高く昇るため、少しでも多く流れ星を見たい方は、未明頃に観測するのが良さそうです。 ※流れ星(群流星)が飛び出してくるように見える天球上の点。 2.ピークの前後数日は多くの流星が期待できる ペルセウス座流星群は、ピークの前後数日は多くの流れ星を観測することができます。天気の関係等でピーク時に観測出来ない方は、その前後の日に観測するようにしましょう。 3.明るい流れ星が多く、痕を残すものも ペルセウス座流星群は明るい流れ星が多く、火球と呼ばれるひときわ明るい流れ星や、流星痕と呼ばれる痕を残す流れ星が出現することがあります。 ウェザーニュース Source : 国内 – Yahoo!ニュース
父眠る尾根の変化、ストリートビュー公開 世界に後世に
日本航空のジャンボ機が群馬県上野村の御巣鷹の尾根に墜落した事故から12日で35年。変化する尾根の様子を自ら撮影し、インターネットで公開している遺族の男性がいる。今年は新型コロナウイルスの影響で慰霊登山を見送る遺族も多い。男性は「離れている人も、この記録を見て悲しい事故の記憶に思いをはせてほしい」と話す。 撮影したのは東京都中央区の会社員山本昌由(まさよし)さん(40)。事故で父謙二さん(当時49)を亡くした。2013年に初めて撮影し、360度の風景を見ることができるグーグルのサービス「ストリートビュー」で、約100地点の画像を公開している。 撮影のきっかけは、当時グーグル日本法人に勤めていた弟康正さん(39)の提案だった。 尾根は、標高1500メートルを超える急斜面にある。登山道の整備が進んだとはいえ、急な階段がいくつもあり、入り口から大人の足で40分ほどかかる険しい道だ。遺族の高齢化も進み、登れなくなる人も増えていた。「もっと多くの人に、安全に尾根の今の姿を見てほしい」との2人の思いが重なった。 謙二さんは大阪の化学会社の役員だった。当時5歳だった昌由さんに記憶はほとんどない。事故の翌年から、母啓子さん(75)と毎年のように慰霊登山に赴くうちに父のことを聞かされた。出張のたびにお土産を買ってきてくれたこと、雨の日は幼稚園に送り迎えしてくれたこと――。家族思いの姿を知った。遺品のかばんにも、出張土産の餅菓子が焦げた跡が残っていたという。 単独機の事故としては世界最悪の520人が犠牲になった事故だが、その記憶は風化が進んでいる。 10年ほど前、会社の後輩に墜落事故をほとんど知らないと言われた。事故を知らない世代が増えていることを実感し、ショックだった。「事故があった尾根は父が眠っている場所でもあり、後世に教訓を伝えていく場所だと感じた」 13年秋と昨年夏の2度、尾根を撮影した。最初は康正さんと2人で協力して撮ったが、康正さんが仕事で海外にいることが多かった2度目は、昌由さんが1人で現地へ行った。 「時間の経過による変化を伝えたい」と考え、前回と同じように尾根全体を撮影。新たな登山道や橋の様子に加え、草木の成長なども感じられるようになっている。海外からのアクセスも含め、30万回以上閲覧されたという。 啓子さんは登山道で滑ったことがあり、足の具合は思わしくない状態だという。5年ほど前からは登ることもできていない。昌由さんも、コロナの感染が拡大する東京から訪れることで地元に迷惑がかかると考え、今年は慰霊登山を見送る。尾根は昨年10月の台風19号で大きく被災した。その様子も撮りたかったが、来年以降に持ち越す。 長女は、事故当時の昌由さんと同じ5歳になった。尾根に連れて行ったこともなく、まだ事故の詳しいことは伝えていない。昨年12月には長男も生まれた。 「事故を悲しむだけでなく、教訓として伝えていくことも遺族の役目だと思う」。長男が歩けるようになる数年後には、一緒に登りながら画像を残す――。そんなことを考えている。 昌由さんが撮った尾根の画像は、遺族らでつくる「8・12連絡会」のホームページ(https://1985osutaka.jimdofree.com/%E8%B3%87%E6%96%99/)から見ることができる。(森岡航平) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル