都心の夜は 大型連休が明けた2日目の8日夜。午後8時半の品川駅。通りのお店は、明かりが少しついているところはあるが、人影はまばらといった感じだった。 金融関係(40代):(このあとの予定は?)家に帰るだけです。家と会社の往復だけです 建設業(20代):仕事終わり。(週末は)まだ出る気にならない周りがゆるゆるな感じなので、ちょっと怖いなと 午後9時すぎの銀座のコリドー街は、真っ暗。入り口に、5月の末まで臨時休業を延長するという張り紙がしてある店もあった。人もほとんど歩いていない。 午後10時の渋谷のスクランブル交差点は、人が少なかった。 8日、東京の新型コロナウイルスの新たな感染者数は39人。6日連続で100人を下回った。 東京都・小池知事:人の流れも大きく変わった。これは皆さま方のご協力のたまものだが、まだまだこれで終わったわけではなくて、むしろ(緊急事態宣言は)5月31日まで延びているということをまずご認識いただく 週末に向け、特定警戒都道府県で続く引き締め。 テーマパーク無料開放 また老舗旅館は 一方、新規感染者が1週間にわたりゼロで、14日にも緊急事態宣言が解除される可能性がある17県。 その1つである、栃木県の行楽地では、少しずつ日常を取り戻しつつあった。那須高原にあるテーマパーク「那須りんどう湖レイクビュー」は、7日から園内の無料開放が始まった。 入園者:人も密集してないし、天気も良くて最高です。 ただ、入園にはある条件が。感染対策として入れるのは、栃木県在住者に限られている。実は、栃木県が都道府県をまたぐ移動の自粛を引き続き要請しているため、施設もそれに準じている。 普段、他県からの客が多い老舗旅館「山水閣」は、複雑な思いを明かした。 山水閣 六代目宿主・片岡孝夫さん:黒丸が何カ月も前より県外のお客さまがご予約をいただいていたもの。大変心苦しいが、今あらためて(県外の客に)お断りの電話をさせていただいている 県外からのリピート客も多いというこちらの旅館が、やむにやまれず下した苦渋の決断。 山水閣 六代目宿主・片岡孝夫さん:本当に1日も早く解除されて、首都圏のお客さまや那須のファンの方々、当館のファンの方々が全国よりたくさんお見えいただく、そういう日常に戻ることを心より祈念しております 地域ごとに自粛が緩和される中、感染拡大防止のため、人の移動にも気を配られなけばならない苦悩が続く。 次ページは:「ウイルスとの共生」の覚悟 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
『近寄るな』と怒られるのは辛い…「3密」を避けた”触らない生活”が、視覚障害者を悩ませる(関西テレビ)
現状を取材しました。 感染拡大が…思わぬ場面で「弱視の女性」を悩ませる 目を凝らしてパソコン画面を見つめる女性。その画面は、色や文字が少し変わってます。 女性は京都市に住む小林由紀さん(47)。弱視でほとんど目が見えません。 【小林由紀さん】「私は弱視なので、画面の色と文字の大きさを変えるのと音声を併用して使っています。長い情報を聞く時は音声。そうでもない時は目で見たり」 週の半分ほどは会社に出社していましたが、新型コロナウイルスの影響で今は在宅ワークが中心です。 日々更新される身近な情報をAIも活用してなんとか得ようとしています。 【小林さん】「アレクサ!新型コロナウイルスの最新情報を教えて」 検索された情報が、音声で読み上げられますが… (音声ガイド)『新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、”東北”と”新潟”の知事は…』 小林さんのお住まいは「京都」。欲しい「身近な情報」は思うように手に入りません。 【小林さん】「自分で不安になって調べるといろんな情報が出てきすぎるので。本当に大事な情報が伝わっているか自信ない」 健康管理に必要な体温測定。 液晶画面の数字を読むのが難しいため、スマートフォンの文字の読み上げアプリを使いますが…。 (アプリ音声)「しょうの598、じょうの559…」 【小林さん】「(正しく)言ってくれないですね…。出来る時もあるんですけど」 変更告げる「張り紙」も…存在にすら気付けず 近所へは1人で出かけることも多い小林さん。家から一歩外に出ると、情報を得るハードルはさらにあがります。 【小林さん】「この間、(銀行で)窓口で払い込みをしようと思ったんですけど、窓口がなくってATMしかなくて。久しぶりに来た銀行だったのでどうしたんだろうと思って」 営業時間の変更を知らせる張り紙が読めませんでした。 紙の存在にも気付けませんでした。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
廃業から一転 築地「スパイスの北島」が復活したぞ(日刊スポーツ)
「スパイスの北島」が、4月末の廃業から一転して9日、本格的に営業を再開した。 日本の食の殿堂、東京・築地場外(以下、場外)で74年間、調味料や缶詰を専門に販売してきた北島商店は、新型コロナウイルス感染拡大の影響から、業績悪化を理由に4月28日にいったんは店を閉じたが、ゴールデンウイーク(GW)期間で180度方向を転換して、再び営業を続けていくことを決めた。 【写真】調味料や缶詰を搬入する問屋も押しかけた 北島商店は、場外だけではなく銀座や日本橋の飲食店の調味料に関する御用達店として定着しており、4月中旬の廃業発表から大きな反響を呼んでいた。 2代目社長の北島俊英さん(77)は「もうね、すごいんだよ。毎日、電話とメール。やめないでくれ、とかじゃなくて、やめられたら困る、って言われちゃう。調味料と缶詰しか置いてないんだけど、そんなに大事にされていたのか、とみなさんの声が身にしみました」と話した。 当初、廃業する日を4月18日に設定していたが、地元場外の各店から「もうちょいだけ店を開けてもらわないと、料理がつくれない。商品の注文だけは受け付けてほしい」と懇願され、シャッターを開ける営業は25日まで、シャッターは閉めたものの注文対応はGW前日の28日まで延長した。 この“延長営業”期間で場外や常連客が大勢訪れて「スーパーやコンビニの品ぞろえと違う」「ポン酢の奥深さを教わった」「他店ではないものが北島にはある」などそれぞれの思いのこもった言葉をぶつけられた。気持ちが少しずつ変化していった。 29日からは、「永遠の連休」に入るはずだった。妻清子さん(76)とウオーキングをしていてもついつい仕事のことを考えていた。清子さんに「あなた、辞めたら何をするの?」と問われて返事に窮し、深く今後のことを考えるようになった。 結果、北島さんは「おれの人生何だったのかなぁ、と。廃業を宣言してから、いろんな人に声を掛けられて、自分だけでは生きることはできないんだ、ということを痛感した」と大勢のお客さんの声に後押しされて、まず8日に試運転で店を開けることを決めた。 迎えた8日、早朝にシャッターを開けると店外で待っていた客がなだれ込むように入店してきた。シャッターを半開きにして営業しようとしたが「廃業するなんていっておいて恥ずかしいかぎりなんですが、踏ん切りがついてシャッターを全開にして通常営業することにしました」と北島さんは照れ笑いを浮かべた。 9日から本格営業が始まった。この日は缶詰や調味料の問屋が、入れ代わり立ち代わり台車に商品を満載にして、持ってきた。ある業者は「北島商店の廃業は、本当にビックリした。でももっとビックリなのは復活したこと。本当に良かった」と忙しそうに商品を2階の倉庫に搬入していた。 北島さんは20年前、場外の商店街組合の理事長に57歳で就任。場外の長老たちと血気盛んな若手の間に入って、業者しか仕入れに来なかった場外に一般客が普通に買い物をするように導いた功労者でもあった。店は調味料を販売するため「スパイスの北島」と呼ばれたが、場外の運営に関しては世代交代のはざまでかじを取っていった「バランスの北島」だった。 市場が豊洲市場に移転し、さらに新型コロナウイルスで売り上げが激減した場外で、一度は廃業を決意し、再び立ち上がったことに北島さんは「本当にお騒がせしました」と頭を下げる。「でも、築地は各店それぞれの持ち味がある。それをお客さまにあらためて気付かされた。いつかは辞めるけど、しばらくは北島商店にしかない調味料や缶詰で勝負する。築地は何でもそろう場所ということをもっと知っていただかないと。廃業は断念します」と話した。 その横で清子さんが「なるべく、そっと、静かに再開するということでお願いしますね」と涼やかな笑みを浮かべた。【寺沢卓】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
記録史から見る感染症(5)~英知を集結して~(MBSニュース)
2020年4月18日、「日本感染症学会」の緊急シンポジウムが開かれました。中国や欧米のような感染爆発を起こすのか。まさに瀬戸際に立つ日本。「新型コロナウイルス」について、最新の報告を行うことになりました。 「『日本感染症学会特別企画COVID‐19シンポジウム私たちの経験と英知を結集して』に、お忙しい中ご参加ありがとうございます。ここは600人ほど入る会場だが演者と司会の先生30人くらいしかいません。無観客で開催しています。しかし、恐らくカメラを通してたくさんの人が参加していると信じています。」(冒頭あいさつに立った館田一博理事長) シンポジウムは、密閉、密集、密接の三密対策のため、インターネットを使ってLIVE配信されました。治療や研究、感染拡大を食い止めるため、国の対策チームで指揮にあたる医師や研究者たちからの貴重な報告です。 「これまでの個人的な印象は特定の薬がとてもよく効くという印象はない。ただここに来るまでに強い肺炎になっている場合が多かったので、投与のタイミングが重要でもっと早く投与していれば効いたかもしれないという思いもある。」(防衛医科大学校 川名明彦医師)「今私たちが医療崩壊防ぐために考えなくてはいけないことは、重症化する肺炎をいかに重症化する前にいかに治すかに全力を注がなくてはならない。」(愛知医科大学 森島恒雄医師) 感染ルートを辿っている国の対策チームのメンバーも刻一刻と変わる現状を報告しました。それは、体の中にあるウイルスの量や場所が、世代によって異なることがわかってきたとの調査結果でした。 「当初、北海道の流行が見えたときに我々は若年層クラスターという言葉を使って、あたかも若い人だけがこのウイルスを広げているという印象を与えてしまったのは実は間違いで、むしろ年齢がウイルス量にリンクしているというデータが出ている。高齢者の場合は、上気道にウイルス量が高いことを考えると高齢者はより感染性が高いと考えるべき。今後起こること、いったんは急速に感染拡大を収束の方向に向かわせたとしてもこのウイルスと長期にわたって向き合わないといけない。」(東北大学 押谷仁医師) まだ、分からないことが多い新型コロナウイルス。この厄介な敵との闘いはこの先、いつまで続くのか…。例え、それがどれほど長いトンネルであっても、いつか必ず、終わりが見える時が来ることを信じるしかありません。 約100年前、感染病の歴史を記録した「神戸市伝染病史」。名前も残されていない著者はこうしめくくっています。 『人類には先人たちの残してくれた貴い経験がある。現代の優れた先覚者の努力によって開発された近世文化の力を以って、あらゆる伝染病を予防し、制御する方法を開明することができる』 (4月26日放送 MBSテレビ『映像’20』「見えない敵~新型コロナウイルスとの闘い~」より) 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
記録史から見る感染症(4)~真正面から向き合う医療現場~(MBSニュース)
今年4月、国内の感染者数は1万人を超えました。軽症や症状の無い陽性患者はホテルなどの施設に隔離し、感染拡大を防ぐ措置が始まっています。心配されているのは医療者のウイルス感染による医療崩壊の危機です。 4月14日に会見した富山市民病院の担当者は涙ながらに訴えました。 「500人あまりの看護師のなかで100人以上が自宅待機となっており、看護師はぎりぎりの人数で運営している。家に帰れず車中泊をしている職員もいる。病院内に寝泊まりできる場所もあるが、お子さんを預けられず仕事に出てこられない職員が多くなれば(医療)崩壊が起きてしまう。」(富山市民病院の担当者) 院内感染が起きると外来などの診療は停止され、感染した医療者はもちろん、接触した職員も自宅待機となり、その影響は計り知れません。救急搬送された患者が後になって陽性と判明するケースや、陽性なのに症状のない人が知らないうちに感染を広げている場合もあり、目に見えないまま感染は広がり続けています。 感染症指定医療機関の感染対策はどうなっているのか。今回特別に取材をさせてもらいました。大阪・羽曳野市にある「府立大阪はびきの医療センター」。古くから結核患者の治療施設として知られています。これまで、約50人の新型コロナウイルスの患者を受け入れてきました。ここに初めて患者が運び込まれたのは今年2月下旬。ダイヤモンド・プリンセスの外国人の乗客3人でした。 「来られたのが午前3時5分、普通の時間に来ると何が怖いかというとほかの患者さんがいるのであえて深夜に搬送されてきた。」(感染症チーム委員長 橋本章司医師) 3人はいわゆる無症状の陽性患者で横浜から搬送されてきました。全員60代、夫婦一組と女性1人で、発熱などはほとんどなく、ほかの患者との接触を断つため深夜にやってきました。 入院初日、CTで肺の撮影をしたところ、全員に小さな影が見つかりました。 「CTで見ると肺の下の部分、端に影がべったりと映っていた。結核は上にある。おそらく軽い肺炎をすでに起こしていたのではないか。」(橋本章司医師) 肺の外側に見える白い影。今では、よく言われている新型ウイルスの典型的な特徴でした。 「下にべったりとあるのがコロナによる影。すりガラス影と呼ばれるもの。ウイルスの肺炎の特徴。」(橋本章司医師) 約1週間後には影は消え、全員退院しました。自覚症状のないまま肺の奥に潜むウイルス。この時にはまだ、よくわかっていませんでした。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
記録史から見る感染症(3)~惑わされる人々~(MBSニュース)
見えない敵の存在は、いつの時代も人々の心を惑わせます。約100年前に刊行された「神戸市伝染病史」にも… 【神戸市伝染病史】『赤痢患者の消毒に行った警察署長が真っ赤に熟れた柿を危険な病原と認めて叩き落とした』『迷信:伝染病の流行する時は煎豆を神社の境内に埋めて祈願する』 などと書かれていました。 新型コロナウイルスには、『にんにく』や『ゴマ油』『温かいお湯がいい』など嘘の情報が世界中に出回りました。WHO(世界保健機関)は、こうした情報を真面目に否定。口さがないデマや噂は一瞬のうちに広まります。 クルーズ船に乗っていた夫婦は検査の結果「陰性」でしたが、自宅に帰ってからも隠れるように暮らし続けています。きっかけは、長年通い続けてきたスポーツクラブからの電話でした。下船の時、偶然テレビなどに顔が映ったことが原因ではないかと話します。 「スポーツクラブに見知らぬ会員から連絡が入ったみたいで“いつから来られますか”って言いにくそうに…。2週間は自宅待機するつもりだったので当分は行きませんと。“そうですか”とホッとした感じで。その後もずっと部屋にいたのに、スポーツクラブに夫婦で来たっていう根も葉もないうわさが出て。そんなデマを出す人がいるからもうやめようかと2月末でクラブもやめた。」(妻) 親しかったマンションの管理人の男性とも疎遠になりました。 「よく立ち話をしていた。帰ってきたらすぐに寄ってきて世間話していたけど(クルーズ船以降)ピタッと来なくなった。気にしているなって、ピタッと。目が合っても何も言ってこない。」(妻) スタッフが感染した医療機関への誹謗中傷は今も続いています。複数の学生が感染した大学への脅迫まがいの嫌がらせも数百件以上あったといいます。他人を責めても何も得られないのに感染拡大と共に冷静さを失っていく人々。それは、今に始まったことではありません。 神戸市伝染病史の記録にもありました。 【神戸市伝染病史】『明治14年、兵庫県議会は当時神戸でコレラが流行したのを恐れて摩耶山の頂上で開会したことは珍聞である』 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
中国公船2隻、日本漁船に接近し追尾 尖閣沖の領海
沖縄県の尖閣諸島・魚釣(うおつり)島沖で8日夕、領海に侵入した中国公船2隻が付近の海域で操業していた日本の漁船に接近し、追尾した。海上保安庁が9日発表した。漁船に乗っていた3人にけがはなかった。 第11管区海上保安本部によると、8日午後4時ごろから中国海警局所属の「海警」4隻が2時間にわたって領海に侵入。このうち2隻が午後4時50分ごろ、魚釣島の西南西およそ12キロの海上で操業中の漁船(9・7トン)に接近した。少なくとも数百メートルまで近づいたとみられる。 海警は漁船を追いかけるような動きを見せたが、海保は警備していた巡視船を漁船との間に配備して警告。しばらくして2隻は追尾をやめたという。 海保によると、領海に侵入した海警4隻はいずれも1千トンを超える大型船。このうちのどの2隻が接近したかは明らかにしていない。尖閣沖で中国公船が領海に侵入したのは4月17日以来で、今年に入り8回目。(贄川俊) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ライトアップ、青のエール 新型コロナの医療関係者らに
新型コロナウイルスの対応に奔走する医療関係者らに、感謝の気持ちを示す「ブルーライトアップ」が東京都内の各地で続いている。 政府の緊急事態宣言の期限延長を受けて、都は今月6日までだった庁舎の青色のライトアップを今月末まで延ばすことを決めた。この動きに連動して、東京スカイツリーやレインボーブリッジなども点灯を継続し、それぞれの「青」で街を彩っている。(長島一浩) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
藤井七段、最年少でのタイトル挑戦が困難に 移動に制限
新型コロナウイルスの感染拡大による政府の緊急事態宣言の延長を受けて、日本将棋連盟は8日、長距離の移動を伴う棋士の対局を今月31日まで行わないことを決めた。愛知県在住の高校生棋士、藤井聡太七段(17)の対局も遅れることになり、史上最年少でのタイトル挑戦は難しくなった。 タイトル挑戦の最年少記録は、屋敷伸之九段(48)が1989年に作った17歳10カ月。藤井七段は今年6月11日までにタイトル戦の第1局に臨めば、記録更新となる。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月10日以降、東京や大阪で行われる対局ができない状態が続いている。 例年、6月上旬にタイトル戦が開幕する棋聖戦で、藤井七段は挑戦権獲得まであと2勝に迫っているが、挑戦者を決める決勝トーナメント準決勝の佐藤天彦九段戦は、6月に指される見込みとなった。(村瀬信也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
政府、「みなし失業」導入へ 新たな立法措置を検討(産経新聞)
政府は、新型コロナウイルスの感染拡大で休業を余儀なくされている従業員を支援するため、離職していなくても失業したとみなして同じ手当を支給する特例措置「みなし失業」の導入に向け、新たな立法措置を行う方向で検討に入った。雇用保険法の改正か特例法を制定する方針で、早ければ月内の国会提出を目指す。 みなし失業は、企業経由ではなく労働者が自ら申請できるため、生活資金を素早く確保でき、企業も経済的な負担がなく雇用を継続できるメリットがある。現在は激甚災害法に規定されており、これまで平成23年の東日本大震災や昨年の台風被害などで適用された。だが、感染症対策では前例がないため政府は新たな立法措置で対応する方向だ。 休業中の従業員支援については、休業手当を支払って従業員を休ませた企業に支給する雇用調整助成金がある。加藤勝信厚生労働相は8日の記者会見で、助成金の日額上限「8330円」の上積みを検討する考えを示したが、膨大な申請書類など手続きが煩雑で支給に時間がかかり、利用が進んでいない。 安倍晋三首相は4月30日の参院予算委員会で、みなし失業について「従業員の立場に立って検討させたい」と述べた。政府は休業前給与の8割を助成する英国の制度を参考に、失業手当の現行の給付水準(50~80%)からの上乗せを検討する。財源として、3兆円強の残高がある雇用保険の積立金を活用し、引き上げ分については国の一般会計も投入する方向だ。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース