西田有里2023年9月6日 8時18分 埼玉県は10月2日から運転免許証の更新やパスポートの交付など、約550の手続きにかかる手数料について県の収入証紙での支払いに代わるキャッシュレス決済を始める。大野元裕知事が5日の定例会見で発表した。 県が進めるDX(デジタルトランスフォーメーション)の一環。証紙は12月末に販売が終わり、来年4月から使えなくなる。購入済みの証紙は2028年12月末まで還付を受け付ける。 対象は、県の手続きのうち証紙で手数料を徴収していたもので、5日現在で544ある。申請窓口で、クレジットカードやデビットカードのほか、交通系ICカードなどの電子マネー、ペイペイなどのQRコード決済が利用できる。 来庁せずにオンラインで手続きし、クレジットカードか電子決済サービス「ペイジー」で支払う電子申請の導入も進める。これについては既に一部で始まっており、運転免許証の更新など対面での手続きが必要なものを除き、来年度末までに544の手続きのうち約8割で導入の予定。(西田有里) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
母親刺した疑い、14歳女子中学生を逮捕 母親は死亡 愛知・大治町
2023年9月6日 8時51分 同居する母親(40)の腹を包丁で刺したとして、愛知県警は6日、同県大治町の女子中学生(14)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕し、発表した。その後、母親は死亡が確認された。県警は、容疑を殺人に切り替えて調べる方針。 津島署によると、少女は6日午前1時10分ごろ、大治町内の集合住宅の一室で母親の下腹部を文化包丁で刺した疑いがある。その約5分後に母親とみられる女性の声で「腹を刺された」と119番通報があった。母親は病院へ搬送されたが、約4時間後に死亡が確認された。死因は外傷性出血性ショックだという。 母を刺したかどうか署に問われると、少女は無言でうなずいたという。署は動機を含めて事情を聴いている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
カンムリワシ生息地に巨大リゾート 石垣島、環境団体「時代に逆行」
沖縄・石垣島で、大規模なゴルフ場付きリゾート計画が進んでいる。予定地は、国特別天然記念物のカンムリワシが生息する生物多様性が極めて高いエリア。環境影響評価(アセスメント)の手続きは終わっているが、沖縄県が求めた調査や保全策に事業者が一部応じておらず、全国規模の環境保護団体が生物調査のやり直しや計画の見直しを求めている。 ゴルフ場、ホテル4棟、地下水700トンくみ上げも 計画では、森林や牧草地などが広がる島の南西部・前勢(まえせ)岳ふもとで、東京ドーム約27個分(約127ヘクタール)の区域に18ホールのゴルフ場と5~10階建てのホテル4棟、5階建てレジデンス2棟、戸建てビラ58棟の計519室を建設する。リゾート開発会社ユニマットプレシャス(東京)が2015年10月に発表し、17年1月から県条例に基づいて環境アセスの手続きを始めた。 予定地はカンムリワシの繁殖地である可能性が指摘されている。国内では石垣島と西表島だけで繁殖する絶滅危惧種で、種の保存法で捕獲や損傷が原則禁止される国内希少野生動植物種にも指定。石垣島での推定生息数は12年の環境省調査で約110羽。アセスの調査では営巣は未確認だが、予定地では13羽の生息が確認されている。 石垣島で計画されている大規模なゴルフリゾート。環境影響調査は終わり、行政の許認可が下りれば工事が始まる状況です。環境保護団体は懸念を示していますが、開発業者や自治体はどう受け止めているのでしょうか。取材しました。 専門家によると、島内では営… この記事は有料記事です。残り1302文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
モナ・リザにスプレーした米津知子さん 引き裂かれる女性と障害者
名画「モナ・リザ」に向けて赤色のスプレーを噴射する――。今から49年前、米津知子さん(74)はそんな行為をしてメディアからの非難を浴びた。噴射は、障害者を排除しようとする社会への抗議の行動だった。女性差別と障害者差別。二つの差別の間で引き裂かれた半生から見えたものは。 49年前の「抗議」行動 排除への怒りだった ――1974年、東京国立博物館で開かれた展覧会で「モナ・リザ」の保護ガラスに向けて赤いスプレーを噴射したとき、25歳でしたね。逮捕され、軽犯罪法違反として、科料3千円の判決が確定しています。 「モナ・リザの件を語るのは私にとって今でもとてもハードルが高いことで、緊張します」 ――「モナ・リザ展」主催者である文化庁は、会場が混雑するからとして車いすの障害者やベビーカーの入場を事実上、禁じようとしました。スプレーはそれへの抗議だったのですね? 「そうです。障害者だけでなく子連れの母親なども排除した。いくらなんでもひどすぎないかと怒りを感じました」 ――米津さんにも幼いころから障害があったと聞きます。 「2歳のときポリオにかかって右脚にマヒが残り、足を引きずらなければ歩けなくなりました。当初は『ひとと違う』という意識はなかったのですが、外に出ることでその意識が強まっていきました。じろじろと私を見る視線に出会ったのです。かわいそうな人を見ちゃったというまなざしであり、私が見返すとスーッとそれていく目でもありました。私の顔をきちんと見てはくれないのです」 「小学校の体力テストでは担任から『教室に残っていなさい。あなたがいるとクラスの平均値が下がっちゃうから』と言われました。さみしい気持ちでした。自分は他の子とは違う扱いを受けるのだということがはっきり分かってしまった」 「自分は親に負担をかける子どもだ」 ――中でも一番イヤだと感じていたことは何でしたか。 「横にいる親が同じ視線を受… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
無住の被災地、1人で農業続ける男性 「ビジネス」と語る理由
最大震度7を観測し、44人が死亡した北海道胆振(いぶり)東部地震から6日で5年を迎えた。山から崩れ落ちた土砂が集落を押し流し、13世帯34人のうち19人が亡くなった厚真(あつま)町吉野地区。だれも住まなくなった地区に通い、1人で農業を続ける男性がいる。 8月下旬、地震から5回目の秋を迎えた吉野地区では、黄金色の稲穂がこうべを垂れていた。 「神社の鳥居は(40~50メートル先の)あの田んぼのあたりまで流されました」。早坂信一さん(58)は自らの田の前で、道内から視察に訪れた農家や行政職員ら約30人に語りかけた。 2018年9月6日午前3時7分。父・清さん(当時81)と母・艶子さん(同80)は就寝中に家ごと土砂に流され、押しつぶされた家の中から変わり果てた姿で見つかった。早坂さんは、地震の前からコメ作りのリーダー的存在だった清さんの後を継いだ。 地震で土砂の流入を免れた田では、稲刈りが9月下旬に迫っていた。農業を続ける気持ちが折れかけたが、被災で失った農機の調達などに奔走するうちに不安は消えていった。「ずっと農業をやってきた。今さら何の仕事ができるんだって思い直した」 早坂さんは翌年の町主催の追悼式で遺族を代表してこうあいさつした。「亡くなった人たちは、残された家族がいつまでも泣いているのは見たくない。なので、できるだけ無理にでも笑おうとしている。同じような災害で、同じように悲しい思いをする人がいないよう、一日も早い復旧と普通の生活に戻ることを願う」 北海道による土砂の撤去や整地といった農地の復旧は、地震から2年で完了した。しかし、同地区の農家は亡くなったり移住したりして、早坂さんだけになった。 早坂さんは担い手がいなくなった農地を借り受けた。高齢化や後継ぎ不足で耕作できなくなった農地も借り、経営する農地を30ヘクタールにまで広げた。 1人になっても吉野地区で農業を続ける理由について、早坂さんは「ビジネスになるから。30ヘクタールあれば十分食べていける」と語り、農法も工夫する。同じ作物を作り続けることで生育不良になり収量が減る「連作障害」を防ぐため、コメだけでなく、大豆や小麦を順繰りに植え付けている。 両親や先人たちへの思いを強調することはない。「コメで生計を立ててきた地域。遺族や旧住民の土地や田んぼへの思い入れや、コメを育ててほしいと願う気持ちはわかっている」と語り、農家として前を向く。 町内でコメ農家を続ける男性は、早坂さんが孤軍奮闘する姿に「農業生産王国の北海道に生まれ、日本の食糧事情を安定させるという農業者としてのプライドがそうさせるのではないか」と推測する。 復旧のかじ取りをしてきた宮坂尚市朗町長も「独自の考えや方法で、ファンがつくような農産物を作るという気持ちが強いと感じている」と早坂さんを評価する。 早坂さんはあぜ道の草を刈りながら、ようやく草木が生え始めた山肌を見渡し、収穫後の小麦畑に目をやった。「本当の再生までどれくらいかかるだろうか。麦の収穫量はあと1、2割上がればいいんだけどな」(松本英仁) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日本初のカジノ、7年後に開業 IR事業者からの「解除リスク」は…
カジノを含む統合型リゾート(IR)開業への工程などを定めた実施協定案が5日、大阪府・市で承認された。日本初のカジノ解禁まで残り7年。国が求めるギャンブル依存症対策の充実など解決すべき課題は多い。 コロナ禍、資材費高騰 IR計画、当初予定からずれ込み 「大阪ベイエリアにおいて世界最高水準のIRを実現させたい」。5日開かれた府市の副首都推進本部会議で協定案を承認した後、吉村洋文知事は記者団に強調した。 府市は今後、国による協定案の認可を経て、IR事業を担う「大阪IR株式会社」と9月末にも正式に協定を結ぶ方針。その後、事業者は国にカジノ免許を申請する。 IRは当初、大阪・関西万博がある2025年の前に開業し、万博との相乗効果を狙う想定だった。だがコロナ禍などの影響で計画が狂い、昨年4月に国に出した整備計画では開業を「29年秋~冬ごろ」としていた。 しかし、国による整備計画の認定が府市の想定より約半年ずれ込んだうえ、資材費高騰の影響で初期投資の増額に迫られ、協定案の策定には整備計画の認定からさらに5カ月ほどを要した。結果、工事現場の仮囲いや水道などを整備する「準備工事」は24年夏ごろ、IR施設の建設は万博を開く25年春ごろまで開始が遅れることになった。 事業者からの協定「解除」、可能性は… また協定案には、26年9月までに資金調達や土地の整備などが整わなければ事業者が協定を解除できる「事業前提条件」も明記された。 府市や事業者の担当者は解除… この記事は有料記事です。残り522文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【写真まとめ】悠仁さま17歳に お一人で伊勢神宮、初の地方公務も
朝日新聞デジタルに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。Copyright © The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「憧れが恨みに」検察指摘 京アニ公判、被告の半生からたどる背景
有料記事 日比野容子 西崎啓太朗 山本逸生2023年9月5日 22時22分 戦後最悪とみられる犠牲者36人が出た京都アニメーション放火殺人事件から4年。京都地裁で5日に開かれた初公判で、検察側と弁護側は青葉真司被告(45)がなぜ犯行に及んだのか、主張を交わした。143日間の長い裁判が始まった。 「事件当時はこうするしかないと思っていたが、こんなにたくさんの人が亡くなるとは思っていませんでした。やりすぎだったと思っています」 午前10時半過ぎ、職員が押す車いすに座って入廷した青葉被告。裁判長に起訴内容についての考えを問われると、準備した書面を、小さな声で、だが、よどみなく読み上げた。青の長袖シャツに、濃紺のズボン。白いマスクで表情の全てはうかがえなかったが、肌にはやけどの痕が見えた。検察官4人、弁護人5人。89席の傍聴席は満席で、検察官席の後ろにはパイプいすが25脚置かれ、遺族らが着席した。 事件がなぜ起きたのか。検察側は冒頭陳述で事件を「筋違いの恨みによる復讐(ふくしゅう)」と表現し、その経緯を被告の幼少期からたどっていった。 両親の離婚や虐待の影響で… この記事は有料記事です。残り1876文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
台風13号(インニョン)発生 7~9日に東海・関東・東北へ接近か
2023年9月5日 22時56分 気象庁は5日、日本の南の海上で台風13号(インニョン)が発生したと発表した。7~9日に東海、関東、東北地方に接近する恐れがある。 台風13号は5日午後9時時点で、ゆっくりとした速さで北東に進んでいる。中心の気圧は1千ヘクトパスカル、最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートル。 台風に伴う暖かく湿った空気の影響で、関東甲信地方では6~7日に大雨となる恐れがある。台風の進路によっては警報級の大雨となる可能性もあるという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
四国、北陸地方で6日に線状降水帯の恐れ 災害の危険高まる可能性も
大山稜2023年9月5日 23時00分 非常に激しい雨が同じ場所で降り続く線状降水帯が6日午前から午後にかけて北陸地方と四国地方で発生する可能性があると、気象庁が6日未明までに相次いで発表した。集中的な豪雨となって災害の危険度が急激に高まるおそれがある。 対馬海峡から東北地方に向かって前線が延びており、四国の南でほぼ停滞している熱帯低気圧の周辺から暖かく湿った空気が流入する影響で、大気の状態が非常に不安定になる見込みだ。6日に予想される24時間降水量は多い所で、瀬戸内側200ミリ、太平洋側300ミリ。 同庁は昨年6月から、線状降水帯が発生する可能性が高いと判断した場合、半日ほど前に注意を呼びかける運用を始めた。予測精度はまだ十分ではないものの、ハザードマップや避難所を事前に確認しておくなど、災害への危機感を高めることができる。(大山稜) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル