有料記事 杉山あかり 高木智也2023年6月25日 12時43分 神戸市西区の草むらから、スーツケースに入った男児(6)の遺体が見つかった事件で、男児の祖母の女性(57)への監禁・傷害容疑で逮捕された実子4人の一部が「きょうだいの指示で女性を殴った」と供述したことが25日、捜査関係者への取材でわかった。ただ4人の説明には食い違いも多く、兵庫県警は慎重に裏付けを進める。 県警によると、逮捕されたのは、女性の長女の穂坂沙喜(34)、次男の大地(32)、双子で次女の朝美(30)と三女の朝華(30)の4容疑者。 4人は3~6月ごろ、神戸市西区玉津町居住(いすみ)の自宅内で、母親である女性を数十回押し入れに監禁し、6月19日ごろには背中を鉄パイプで殴るなどしてけがをさせた疑いがもたれている。 女性は20日、神戸市垂水区内で保護された際、目のあたりに皮下出血があり、背中にも打撲痕があった。命に別条はないという。 捜査関係者によると、逮捕された女3人のうち1人が「(次男の)大地容疑者の指示で母親を殴った」という趣旨の供述をしているという。 県警は22日の逮捕以降、4人の取り調べを続けている。だが供述には整合性のとれない点も多く、捜査関係者の一人は、4人の説明が「東西南北、それぞれ違う方向を向いている」と困惑する。 一家は、沙喜容疑者の息子で… この記事は有料記事です。残り314文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
雨でも安心! 傘を自立させる新商品 大学内での困り事がヒントに
愛知学院大学の学生が、持ち運びができ、水受けにもなる自立式の傘立てを開発した。教室でぬれた傘を置く場所がなくて困ったという実体験が、商品化のきっかけ。どれだけ多くの消費者に訴えかけられるか、現在は販売の方法や戦略に知恵を絞る。 「KASATATSU」(カサタツ)を開発したのは、経営学部4年の浦野実咲さん(21)と坂晃成さん(21)。潜在的なニーズを解決するデザイン思考の研究をしている。 新商品は、石突に取り付けるだけで傘を自立させられる。水受けがあるため、したたり落ちた雨で床がぬれることもない。外出先で傘の置き場を探す手間も省ける。 シリコーンゴム製で、重さは約50グラム。小さめのたまご1個分ほどだ。ビニール傘などさまざまな傘に対応する。特許庁に意匠を出願し、5月22日に登録された。 商品化は、大学3年生がゼミ対抗で競う商品企画大会「Student Innovation College」(Sカレ)の一環。Sカレ2022には、全国31大学の168組が参加し、民間企業8社が提供する課題に取り組んだ。 2人は、プラスチックや電化製品などの製造販売をする旭電機化成(大阪市)の「暮らしに役立つ便利商品」部門への挑戦を決めた。 しかし、アイデアが絞りきれず悩んでいた。ある雨の日、キャンパス内で傘に視線が向かった。机に立てかけたり、床に置いたり……。置き場に困った実体験がヒントとなった。 また、傘立てがあっても、自分の傘が分からなくなったり、取り違えたりしたという声も耳にした。それなら自分の好きな場所に傘が立てられる商品をと、方向性が見え始めた。 「身近な困りごとに着目し、誰もが使う傘の問題を突き詰めていきました」と坂さん。Sカレでは、企業の「お題」に対する商品企画をフェイスブックで公開し、「いいね!」で支持を集める。寄せられたコメントをもとにさらに改善を図った。 2人は試作品をつくり、昨年… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
雨に濡れ震える9歳男児 姿消して10時間後に警察犬は猛然と動いた
雨でぬれた服が肌にぴったりと張りつき、小学4年生の男児(9)は暗闇で寒さに震えていた。姿を消してから約10時間。見つけたのは、男児の愛用品の匂いを頼りに捜索した警察犬だった。 5月23日午後10時半。男児の家族が横浜市の戸塚署を訪れた。子どもを注意したところ、家を出たまま3時間以上帰ってこないという。雨が降るなか、10人以上の署員が家の近くを捜索したものの、見つからずに不安が募った。 日付をまたいだ24日午前3時40分。降っていた雨がやみ、警察犬のジャーマンシェパードの「グロリア号」(4歳、メス)と「ムート号」(2歳、オス)に出動要請があった。 手がかりの匂い消え、捜索難航 警察犬は捜索対象の衣類を嗅… この記事は有料記事です。残り727文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
DeNA closes on first place as Katsuki Azuma shuts out CL-leading Tigers
Yokohama – Katsuki Azuma threw a five-hitter for the Yokohama DeNA BayStars’ second straight complete-game victory, 2-0 over the Central League-leading Hanshin Tigers on Saturday. A day after Shota Imanaga went the distance in the series opener for DeNA at Yokohama Stadium, Azuma (7-2) followed suit as the second-place BayStars […]
「みなとみらい」の響きにあこがれた ビルの間のそば店家族の40年
高層ビルが並ぶ横浜市のみなとみらい21地区。そば店「香露庵(こうろあん)」はその中にぽつんと立つ。 周辺のオフィスビルで働く人たちでにぎわうこの店を家族で営む森川英淑さん(65)は、みなとみらいが開発される前からこの地で暮らしていた。「本当に何もなかったのよ」と振り返る。 1981年に3歳年上の夫と結婚し、夫の両親が70年代に開いた大衆食堂兼自宅に引っ越した。森川さんも育児をしながら食堂を手伝った。 「みなとみらい」の未来をみたかった 食堂の客は近くの港湾関係者ばかりだった。現在のような大通りはなく、周辺には住宅もあったが、開発計画があるためそのうち立ち退かないといけないことは聞いていた。 85年ごろ、周辺の倉庫会社などが移転。住民の多くも土地を売って去っていった。「商売ができないほど人がいなくなって怖いくらいだった」 横浜の代名詞となった「みなとみらい21地区」が今年、着工から40年を迎えます。このまちをめぐるものがたりをお届けします。 それでも森川さん一家が店と… この記事は有料記事です。残り1441文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「彦根」ナンバー導入困難に 隣町の住民は反対多数、取りやめ協議へ
藤井匠2023年6月25日 10時15分 自動車の「彦根」ナンバー誕生の見通しが厳しくなった。滋賀県彦根市に隣接する甲良町が全町民対象のアンケートをしたところ、有効回答のうち「反対」「どちらかと言えば反対」の合計が過半数を超えたためだ。町は今後、導入の取りやめを彦根市と協議する。 町のアンケートは5月下旬から全2634世帯を対象に調査。「反対」45%、「どちらかと言えば反対」11・7%で計56・7%だった。「賛成」「どちらかと言えば賛成」は計24・9%にとどまった。 彦根市が両市町の住民を対象に昨年から今年にかけて調査したアンケートでは、「賛成」「どちらかといえば賛成」が計64・6%だった。両市町は一定の理解を得られたとして2025年度の導入を目指したが、甲良町民の回答は169人にとどまり、町議会が再考を求めていた。 彦根市単独では、ご当地ナンバー導入に必要な車の登録保有台数に達しない。野瀬喜久男・甲良町長は23日、「残念だが、アンケート結果を町民の声として真摯(しんし)に受け止め、彦根市と取りやめの協議を進めたい」と話した。(藤井匠) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
有料鉄道イベント好評 1万円超撮影会完売 16万5千円運転体験も
鉄道各社が開催する、電車を撮影したり運転したりできる有料イベントが人気だ。高額の参加費でも売り切れたり、抽選になったりしている。コロナ禍を機に力を入れ始めた鉄道会社もあり、魅力の発信とともに新たなビジネスとして期待されるほどの活況ぶりを見せている。 大阪府吹田市にあるJR西日本の吹田総合車両所。JR西は昨年5月、グループ会社の日本旅行と同車両所の見学ツアーを始めた。以降、ほぼ毎月のように、鉄道ファンらが電車を撮影する姿が見られるようになった。 戦前に京阪神間の急行電車として活躍したモハ52001号電車(通称・流電)、長年北陸線を支え廃車予定のクロ681―1001……。昨年5月の第1弾の内容は、マニア垂涎(すいぜん)の電車が撮影できるだけでなく、普段は入れない車両所内を社員が解説したり、食堂に懐かしのヘッドマークを展示したり。代金は現地発着プランで大人9500円、小学生8500円と安くはないが、募集した100人分は販売開始からわずか5分ほどで完売した。 今年3月までに11日間(計34回)開催。途中で内容を充実させて代金を大人1万2800円、小学生1万1800円に上げ、募集数も増やしたが、いずれも売り切れた。これまでに計約1300人が参加した。 兵庫県明石市の網干総合車両所明石支所でも今年1~3月に6日間(計12回)開催。大人1万4800円、小学生1万3800円と吹田より代金は高いが、計480人分が完売した。 担当者は「普段見られないコンテンツや現役社員の解説が好評で、車両所の紹介ムービーなど社員の手作り資料も他では得られない価値として喜ばれている」と説明する。 新型コロナの影響で運行本数を減らしていた昨年1月、JR西は各部門に鉄道資産をいかした誘客施策を呼びかけた。「コロナ禍でも安全に車両など鉄道の魅力に触れてもらえる機会を設けられないか」と吹田の車両所から提案があった。 そこで本社側は、参加人数を… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「きょうだい4人で運んだ」 スーツケースの6歳児遺体、母親が供述
2023年6月25日 7時00分 神戸市西区の草むらから、穂坂修(なお)君(6)の遺体が見つかった事件で、修君の母親の沙喜容疑者(34)が、「修君の遺体が入ったスーツケースを、きょうだい4人で運んだ」という趣旨の供述をしていることが24日、捜査関係者への取材でわかった。 県警は24日午前、修君の祖母の女性(57)に対する監禁と傷害容疑で、女性の長女の沙喜、次男の大地(32)、次女の朝美(30)と三女の朝華(30)の4容疑者を神戸地検に送検した。 捜査関係者によると、修君の遺体は22日午後、草むらに置かれたスーツケースから見つかった。 朝日新聞は、沙喜容疑者らの自宅近くで、4人の人物がスーツケースを引いて歩く姿が映った防犯カメラの映像を確認した。 映像には、19日午後5時前ごろ、厚手の長袖に帽子をかぶった4人の人物が、大型のスーツケースを運ぶ様子が記録されていた。 県警もこの映像を入手しており、事件との関連を調べている。捜査幹部は「(映っている4人が)4容疑者かどうかは、きちんと捜査しなければわからない」と話している。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「本物のストロー」は伊那谷の麦畑育ち プラごみ削減めざし農福連携
海洋プラスチックごみによる環境汚染が社会問題化するなか、長野県伊那市や地元JAなど26団体でつくる市農業振興センターが、プラスチックを使わない「本物のストロー」の普及に取り組んでいる。 ストローはもともと英語で「麦わら」。地元の畑で育てた麦を加工して、市社会福祉協議会が運営する事業所で働く障害者らがストローに仕上げている。 6月8日昼過ぎ、中央道小黒川サービスエリアに近い同市西町の10アールの麦畑に、市職員や多機能型事業所「輪っこはうす・コスモスの家」などで働く障害者ら約20人が集まった。 120センチほどに育った「ライ小麦」を市職員が刈り取り、障害者らは軽トラックに運び込む。 収穫した麦は茎の部分を3、4等分し、煮沸消毒した後に1カ月ほど乾燥させ、内径3~4ミリ、長さ18センチと20センチの2種類のストローに加工する。この畑の麦だけで、2万4千本分のストローを作ることができる。 ストローは分解されやすい「生分解性プラスチック」の袋に3本ずつ入れて、市内の道の駅「南アルプスむら長谷」や「はびろ農業公園みはらしファーム」などに出荷され、1袋100円(税込み)で売られている。市内外で開かれるイベントなどにも提供し、注文があった市内の飲食店へのばら売りも行っている。 障害者が働く場所の確保に 市農業振興センターの事務局… この記事は有料記事です。残り602文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
昭和の「常識」を変えた革命的な出来事 在宅勤務は壮大な社会実験
この3年間、コロナ下で在宅勤務が推奨され、子どもたちも休校期間中はステイホームとなりました。同居家族と長い時間、一緒に過ごした人は多いでしょう。離れて暮らす家族や親類と長期間会えなかったという人も。家族の関係は変わったのでしょうか。 お父さん、次はいつ来るの? 残業が当たり前で、家事や育児にはほとんど関わらない。それが日本の男性勤め人の典型だった。昭和の終わりから平成初めにかけて、テレビコマーシャルでは、こんなフレーズが流れていた。 「24時間戦えますか」 「亭主元気で留守がいい」 自分自身、夜中まで働くのはごく当たり前だと思っていた。 「珍しく早く帰って子どもと… この記事は有料記事です。残り2672文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル