2023年5月29日 14時14分 長野県中野市で起きた立てこもり事件で、県警は29日、死亡した警察官2人を含む男女4人の死因はいずれも失血死と発表した。 県警によると、死亡したのは、村上幸枝さん(66)▽竹内靖子さん(70)▽県警中野署の池内卓夫巡査部長(61)▽同玉井良樹警部補(46)。 事件では、このうち池内巡査部長を殺害した疑いで、農業の青木政憲容疑者(31)が殺人容疑で逮捕されている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ALS患者への嘱託殺人事件 元医師が初公判で起訴内容を否認
京都市で2019年、難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者(当時51)に依頼され、薬物を投与して殺害したとして、嘱託殺人罪などに問われた元医師の山本直樹被告(45)=医師免許取り消し=の初公判が29日、京都地裁で始まった。山本被告は「女性の自宅にいたことは間違いないが、共謀もしていないし、実行もしていません」と起訴内容を否認した。弁護側は無罪を主張した上で、「何らかの罪が成立するとしても幇助(ほうじょ)にとどまる」と述べた。 山本被告の起訴内容は、知人の医師の大久保愉一(よしかず)被告(45)=嘱託殺人罪などで起訴=と共謀し、19年11月、女性が暮らす京都市中京区のマンションを訪問。女性から殺害を依頼され、チューブで胃に栄養を直接送る「胃ろう」から薬物を注入し、急性薬物中毒で死なせたというもの。 ALSは、筋力が衰えて体が徐々に動かなくなっていく難病。女性は「安楽死」を望んでいたとされるが、両被告は主治医ではなかった。 検察側は冒頭陳述で、大久保被告がSNSを通じて女性と知り合い、「安楽死ができる」と伝えたと説明。その後、両被告で相談し、女性宅を訪れて犯行に及ぶことを決めたと主張した。事件当日、大久保被告が女性に薬物を投与する際、山本被告は見張り役を担ったとも述べた。 一方、弁護側は冒頭陳述で、山本被告が事前に、大久保被告から計画の内容を聞かされていなかったと反論。女性と大久保被告とのやり取りにも一切関わっていないと訴え、「山本被告は無罪だ」と主張した。 山本被告は19年、九州に住む難病患者の20代女性について、英文の診断書2通を偽造したとする有印公文書偽造罪にも問われており、この日の初公判で「署名はしたが、それが犯罪になるのか分かりません」と述べ、起訴内容を否認した。 京都の女性に対する嘱託殺人事件の捜査過程では、山本被告の父(当時77)の殺害事件が浮上。山本被告は殺人罪に問われ、今年2月、京都地裁で懲役13年の判決を受けて控訴している。 大久保被告も二つの事件などで起訴されたが、公判日程は決まっていない。(光墨祥吾) 嘱託殺人事件をめぐる経緯 2019年 11月30日 京都市中京区のマンションで筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者の容体が急変し、搬送先の病院で死亡 2020年 7月23日 ALSの女性患者から依頼を受けて殺害したとして、京都府警が大久保愉一被告、山本直樹被告を嘱託殺人容疑で逮捕 2021年 5月12日 山本被告の父を殺害した容疑で、大久保被告、山本被告、山本被告の母・淳子被告の3人を逮捕 12月24日 厚生労働省が山本被告の医師免許を取り消したと発表 2023年 1月12日 父殺害事件の初公判で、山本被告が起訴内容を否認 2月7日 父殺害事件で、京都地裁が山本被告に懲役13年の判決。その後、被告は控訴 5月29日 嘱託殺人事件で、山本被告の初公判 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
高円宮妃久子さま、フィンランドで鳥の写真展 英国も訪問へ
2023年5月29日 15時41分 宮内庁は29日、高円宮妃久子さまが来月19~27日の日程でフィンランドと英国を訪問すると発表した。宮内庁によると、フィンランド国立公文書館ミッケリ支部で開催される「高円宮妃殿下が御撮影になった鳥写真の展示会」の開会式と、久子さまが名誉総裁を務める国際環境NGO「バードライフ・インターナショナル」の英国での100周年記念祝賀会に出席するための訪問になる。 久子さまは昨年9月に英国訪問が予定されていたが、エリザベス女王の訃報(ふほう)を受け、延期していた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
サメの絶滅危惧種シロワニの赤ちゃん誕生 大洗水族館が再び繁殖成功
アクアワールド茨城県大洗水族館(大洗町)が、サメの絶滅危惧種シロワニの繁殖に再び成功した。国内の成功例は2例のみで、いずれも同水族館。繁殖の技術やデータを積み重ねて、野生生物の保全につなげられると期待されている。 シロワニは太平洋や大西洋、インド洋などの温帯域や熱帯域の海にすむサメで、成長すると体長3メートル余りになる。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは、野生で極度に高い絶滅のリスクに直面している「深刻な危機」(CR)に指定されている。 シロワニの赤ちゃんは5月7日に生まれた。誕生時の体長は約92センチ、体重約5・1キロ。メスだという。母親の妊娠が判明したのは、昨年10月のことだった。わずかな腹部のふくらみが観察され、その後、ごくかすかな胎動を確認したという。 同水族館によると、野生のシロワニの繁殖生態については不明な点が多く、飼育下での繁殖成功例は世界的にも少ない。 「姉妹」でお披露目したい 同水族館は2021年6月に… この記事は有料記事です。残り653文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
南野陽子さんら、小学生と田植え「去年よりは上手に」 米作りで交流
地域ぐるみで水田を守っている京都府舞鶴市の室牛(むろじ)地区で、音楽プロデューサーの宗本康兵さん(39)や歌手・俳優の南野陽子さん(55)らが住民と一緒に田植えをした。市内の小学生らも参加し、初夏の日差しを浴びながら田んぼの中で交流を深めた。 「横一列で。遅いぞ!」 「はいっ」 「さあ、頑張れ!」 「はいっ」 地域の人のかけ声と、苗を手で植える参加者の返事が里山に響いた。 室牛地区は現在、小学1年生から80代までの7世帯計16人が暮らしている。過疎化が進む中、担い手がいなくなった水田は住民でつくる営農組合が守り続けており、計約4・7ヘクタールの地区の水田に耕作放棄地は一つもない。 「先祖代々受け継いできた田んぼと里山のある景観を次の世代につなげていきたい」と副区長の児玉亘(とおる)さん(51)。「アーティストの皆さんの発信力で室牛の知名度が少しでも上がれば地区にも活気が出る。頑張っていきたい」と話す。 宗本さんが2021年、別の歌手のコンサートのバンドメンバーとして舞鶴市を訪れた際、自然豊かな地域で地元の人たちと一緒に米作りをしたいと要望したのがきっかけ。仲介者から相談を受けた市側が室牛地区を紹介し、宗本さんが音楽仲間に声をかけて米作りを通じた交流が昨年から始まった。 2年目の今年は5月23日に田植えを実施。宗本さんと南野さんのほか、ベーシストの休日課長さん(36)▽シンガー・ソングライターの中嶋ユキノさん(38)▽バイオリニストの竜馬さん(38)の5人が訪れ、地区の住民や市立大浦小5、6年の児童13人と一緒に苗を植えた。夏に草刈り、秋には稲刈りを予定し、約1トンの収穫を見込んでいる。 田植えの合間には児童たちがアーティストを囲み、「田植えの感想は?」「音楽を始めたきっかけは何ですか」「地域にもっと人が集まるには何が必要だと思いますか」などと質問。区長の吉村雅安さん(77)は「子どもたちの心に残るイベントができたのは、地域にとっても非常に意義がある」と目を細めた。 北海道出身の宗本さんは「室牛が第二のふるさとになった。今年は子どもたちが初めて田植えに参加してくれて、とても頼もしかった」。南野さんは「去年よりはちょっと上手にできたかな。地域の方に温かく迎えてもらい、本当に感謝しています」と話した。 2人は舞鶴をイメージしたオリジナル曲を共同で制作している。作詞を手がける南野さんは「室牛や舞鶴の写真を何度も何度も見て、景色を思い出しながら書きました」、作曲を担当する宗本さんは「地元の人に歌ってもらえる曲になれば」と話した。(富田祥広) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新宿歌舞伎町で「裏DVD」販売用所持疑い 客の大半は60~70代
無修整のわいせつDVDを販売目的で所持したとして、警視庁は無職の男(54)=東京都新宿区=をわいせつ電磁的記録記録媒体有償頒布目的所持容疑で現行犯逮捕し、29日発表した。 保安課によると、男は27日、東京都新宿区歌舞伎町2丁目のマンションの1室で、無修整のわいせつDVD1枚を販売目的で所持した疑い。「生活費を稼ぐためだった」と容疑を認めているという。 この部屋には無修整のDVDとブルーレイディスクが計約9千枚あり、35~50枚セットで1万円で販売していた。同課は、男とは別の客引きが路上で集客し、昨年2月から現在までに約2800万円を売り上げたとみている。 客の男性(85)は「インターネットは使っていないので、気に入った裏DVDがあれば買おうと思った」などと話しているといい、同課は客の大半が60~70代だったとみている。(御船紗子、大山稜) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「多様な生き方を認める社会に」 同性婚めぐる訴訟、あす判決
法律上同性同士の結婚(同性婚)を認めていないのは違憲だとして、愛知県内の同性カップルが国を訴えた訴訟の判決が30日に名古屋地裁で言い渡される。2人は「性別に関係なく好きな人と一緒に生きやすい国になってほしい」と願う。 原告は大野利政さんと鷹見彰一さん=いずれも仮名、30代男性。2018年4月から2人が暮らすマンションには子ども部屋がある。「家族が顔をあわせる機会を多くしたい」との思いでリビングのそばに据えた。新品の学習机とベッドも用意したが、この部屋を使う子どもは今もいない。 2人とも子どもが大好きで、いつか子育てをしようと意見が一致。だが、子どもを受け入れるには「壁」があった。同性カップルには特別養子縁組が認められていないのだ。里親制度など子を持つ道はあるが、法律婚の夫婦に比べて選択の幅は狭い。 2人は16年秋に出会い、交際がスタート。マンションを購入する際にも同性婚が認められていないことの不利益を感じていた。 パートナーは配偶者とみなされないため、当時は住宅ローン契約で収入合算の対象とされず借入額を増やせなかった。どちらかに万が一のことがあっても、残された方はマンションの相続もできない。「結婚した夫婦と変わらない関係を築き、納税もしているのに」 19年の提訴から4年。社会は変わったと感じる。大きな要因は性的少数者のカップルを公的に認める「パートナーシップ制度」の広がりだ。 性的マイノリティーの権利を守る活動をする認定NPO法人「虹色ダイバーシティ」によると、制度を導入する自治体は19年7月時点は24自治体だったが、23年1月時点には255自治体に増えた。全国の約15%にとどまるが、人口換算すると約65%になる。 制度のもとでは、家族向けの公営住宅への入居や、公立病院でのパートナーの入院・手術の同意などが可能になる。民間でも、携帯電話の家族割引が適用されるなどの活用例もある。 2人はもしもの時の財産の取り扱いなどを盛り込んだ公正証書を作っている。制度の広がりも歓迎だ。ただ、いずれも法的な効力は婚姻に遠く及ばないことは強く実感している。 2人は共に暮らし始めたころから子育てに充てるための貯金をしている。その額は100万円を超えた。同性婚が認められれば、特別養子縁組が使えるようになり、子ども部屋も貯金も2人の願い通りに使うチャンスが広がる。 21日に閉幕した主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)の参加国のなかで、日本は同性婚の法的整備で後れをとっている。カナダとフランス、米国、英国、ドイツには同性婚を認める法律があり、イタリアには同性カップルを公的に認める制度がある(2022年10月現在)。 「家族で楽しく暮らしたいという思いはみな同じ。選択肢を狭めず、多様な生き方を認める社会になってほしい」(高橋俊成、奈良美里) 全国で5地裁で訴訟 「違憲」「合憲」割れる判断 同種訴訟は全国5地裁で起こ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
漠然とした怒りの先に 夫婦でたどり着いた新しい「出版社」のかたち
夫は元美容師で、妻はデザイナー。そんな肩書を持つ夫婦が、神奈川県の三浦半島を拠点に、小さな出版社を営んでいる。社名は「アタシ社」。わたし、ではなく、アタシ。この方が、より「素の自分」で、世界と対峙(たいじ)できる気がするからだ。 ミネシンゴさん(39)と三根かよこさん(36)の夫婦がアタシ社を立ち上げて8年になる。それぞれが編集長として、特色ある雑誌を出版。ほかにも、地元の広報紙やタウン誌の取材・記事執筆を行ってきた。 出版社を設立した理由を、かよこさんは「本当はこうだったらいいのにという理想を、打ち出す集団になりたいと思った」。2人の原点にあるのは、「漠然とした怒り」だった。 口癖は「業界を変えたい」 でも… シンゴさんの口癖は「美容業… この記事は有料記事です。残り1414文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
見えないからこそ、強くつながる 踊る私とあなたは「対等」だから
東京都八王子市に住む西梨沙さん(39)のダンスパートナーは彼女の10歳年上だ。ともに練習を重ね、先日の大会でも優勝した。でも、彼がどんな笑顔で喜んでいたのかはわからない。目が見えない私と、目が見えるパートナー。一緒に踊り始めてから4年近くになり、気づいたことがあった。 徐々に失った視力 憧れたドレス 競技ダンスを知ったのは、理学療法士として働いていた20代のとき。当時はまだ少し視力が残っていた。テレビにかじりついて、番組のなかでダンスに挑戦する芸能人の姿を追った。きれいなドレスにあこがれた。 8年前、結婚して八王子に越してきた。視覚障害がある人と、目が見える人とがペアを組んで踊る「ブラインドダンス」の団体が市内にあることを知り、迷わず門をたたいた。 5歳のころに判明した病気で徐々に視力を失い、今は少し光を感じられる程度。体を動かすことに自信はなかったが、音楽に合わせて踊るのが楽しく、のめりこんでいった。 「見えないのにどうやって踊るの」と、よく聞かれる。体の位置や向きがわからなくならないよう、パートナーとなるべく手を離さないようにするのがポイントだ。ダンスの振りは、先生の手や足を触って少しずつ覚えていく。 根岸浩人さん(49)は3人目のパートナーだった。「基本に忠実な、まじめなダンスをする人」。それが彼の第一印象だった。 初心者の自分でいいのか パートナーは49歳 立川市に住む根岸さんは、ダンスを始めて1年半ほどだった。「経験豊富な西さんの相手が初心者の自分でいいのか」。出会ったころは不安だったが、ダンスへの一生懸命さは同じだった。 「なんかひっかかるね」 「ここ難しいね」 ダンスをリードするのは、目の見える自分だ。練習は2人の仕事の合間を縫って、週に2~3回ほど。彼女の手を取って、この日は4時間近く練習を続けた。 練習を含め西さんが外出するときはサポート役もつとめるように。ペア結成後にガイドヘルパーの資格を取り、NPOを通じて仕事としても彼女と接するようになった。 2人の関係を揺るがす「事件」が起きたのは、そんなときだった。 2021年10月に出場した… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「結婚で引退」を目標に活動中 異色の「婚活アイドル」の恋人探し
大蔦幸2023年5月29日 6時30分 「恋人ができたら活動休止、結婚で引退が目標です」。そう宣言しながら活動する異色のアイドルがいる。 その名も「婚活アイドル きっしー」。兵庫県尼崎市を拠点にし、2019年5月、セルフプロデュースでデビューを飾った。 キャッチフレーズは、「100万ラブの微笑(ほほえ)み」。歌ったり、サイン会をしたり、同市の古本屋で毎月1日店長を務めてファンと交流したり。一般的なアイドルと同じように活動する。 一方で、活動を応援してくれる喫茶店で販売している「婚活プロフィル付きブロマイド写真」には連絡先を記載、直接やりとりができる。それは、「アイドルをしているのは、婚活中の自分を知ってもらう機会を増やすためでもあるから」 周囲に隠す人もいる「婚活」を公にしながらのアイドル活動に、「勇気をもらいました」「私も婚活がんばろうと思います」と共感のメッセージが届く。 「『最近、婚活はどう?』。家族でも親戚でもない人たちが気にかけてくれる。それは、すごくありがたいこと。こんな風に堂々と『婚活中』と言える雰囲気が広がっていくといいな」と願う。 アイドル活動を始めて4年。まだ「運命の相手」とは出会えていない。でも、着実に近づいていると感じる。「出会うことをあきらめたら、出会えない。なるべくめいらないように、わくわくする方向で準備しようと思います」(大蔦幸) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル