愛知県の大村秀章知事に対するリコール署名偽造事件で、地方自治法違反(署名偽造)の疑いで8日に再逮捕された運動団体事務局長の田中孝博容疑者(60)は、逮捕前の取材に偽造への関与をほのめかしていた。記者が取材を重ねる中で漏らした「本音」は、事件に関わることから、署名活動への考え、家族への思いまで多岐にわたっていた。 記者が田中容疑者と初めて会ったのは昨年6月2日、名古屋市内のホテルの記者会見場だった。美容外科経営の高須克弥氏らがリコール署名活動を始めると宣言。司会の田中容疑者は高須氏が答えられない場面では助け舟を出していた。はっきりとした大きな声が印象的だった。 署名活動の取材をしていた記者は、署名偽造の疑惑が明るみに出た今年2月から田中容疑者に頻繁に連絡するようになった。時には電話で1時間以上、対面では3時間近く話すこともあった。 5月上旬、田中容疑者は記者との電話で「不正署名」という言葉を使った。 広告関連会社(名古屋市)に名簿をもとに署名用紙に書き写す「代筆」を頼み、有権者から同意を取るつもりだったと説明する田中容疑者は、突然その言葉を口にした。 「そもそも(事後に本人に同意を取るのは)できっこねえだろうと。この言葉は許してほしいけど、よっぽど精度の高い不正署名を作ってくれると思っていた」 そしてこう続けた。「(書き… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:1632文字/全文:2207文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「世界一の朝食」をホテルの外でも ランチで7920円
2021年6月9日 8時00分 「世界一の朝食」を誇る神戸北野ホテルの朝食が、あべのハルカス(大阪市阿倍野区)と兵庫県立芸術文化センター(兵庫県西宮市)にある系列レストランでランチとして味わえる。 山口浩総支配人・総料理長の師匠は、フランス料理界を代表するシェフ、故ベルナール・ロワゾー氏。バターやクリームを抑え、素材の持ち味を生かす独特の調理法で「水の料理人」と呼ばれた。そのロワゾー氏の朝食を出すことを唯一許されたのが同ホテルだ。 ホテル外で初めて提供することになったきっかけは新型コロナだ。緊急事態宣言中でも、フランスの「アール・ド・ヴィーヴル(自分らしく美しく楽しく生きる)」という考え方を取り入れ、新しい日常の中でも気軽に非日常の世界を楽しんでもらいたいとの願いからだという。 両店は緊急事態宣言の延長で臨時休業になっていたが、6月から再開し、数量限定で提供する。3千円相当のお土産付きで7920円。お土産には、神戸市のブランドいちご「二郎いちご」を使ったジャムや、自慢のグラノーラなど、通常はホテルの利用客しか買えない品だという。 同ホテルの担当者は「遠出をせず地元で『世界一』の味を楽しんで」と話している。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「村八分」訴訟、元区長ら控訴せず 集落で賠償金負担
大畠正吾2021年6月8日 20時22分 大分県宇佐市にUターンした元公務員の男性(72)が、集落の住民から「村八分」の扱いを受けたとして元区長らに慰謝料を求めた訴訟で、原告男性と被告の元区長3人がいずれも控訴しない方針を決めた。5月25日の判決で大分地裁中津支部が元区長3人に支払いを命じた計110万円については集落の全13戸で分担するという。 原告側、被告側双方への取材でわかった。被告の1人によると、集落は先週末に寄り合いを開いて今後の方針を協議。控訴せず、各戸が分担して110万円と金利などを負担することを決めた。これと別に1人の被告に支払いが命じられた33万円については、被告本人が負担することになった。被告の宇佐市も控訴しないとみられる。 寄り合いでは「控訴すればまた数年ごたごたが続く」などの意見が出たという。これまで途絶えていた原告男性への集落行事の連絡については、区長がいないので集落からはせず、双方の代理人弁護士を通じて行う方針だという。 判決などによると、原告の男性は兵庫県から宇佐市の山間地にUターン。農家への交付金を巡って集落の住民らとトラブルになった。住民らは2013年、男性が住民票を移していないことを理由に自治会から除外し、断交することを全員一致で決議。その後、男性への行事連絡や市の広報誌の配布がなくなった。 男性は18年に330万円の支払いを求めて提訴。判決は元区長らの行為を「『村八分』として共同不法行為を構成する」と認め、3人に共同で110万円を支払うよう命じた。また、その中の1人が嫌がらせをしたとして別に33万円の支払いも命じた。(大畠正吾) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
支える力になりたいから 一度だけ語ったあの日の事件
付属池田小学校の事件で、けがを負った会社員の源(みなもと)華月(かづき)さん(28)=大阪府池田市=は当時のことを周りに話さず過ごしてきた。でも一度だけ、同世代の学生の前で事件を語り、胸の内を打ち明けたことがある。傷ついた人への接し方を知ってほしいとの思いからだ。 20年前のあの日、休み時間になり、教室の後ろで立っていた。サッとそばを男が通り過ぎた。右脇に熱を感じ、両手で押さえていた。 「ここにいちゃいけない」。階段をヨタヨタと上り、2階の4年生の教室の前の廊下で倒れた。右脇がドクドクし、痛みが走る。「眠ったら死んじゃう」と思った。病院に搬送される救急車の中で救急隊員らに尋ねた。「助かりますか」 入院先の病院に毎日、母親は… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:701文字/全文:1020文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
対面授業なしは「義務不履行」 学生が明星大を提訴へ
独自 村上友里2021年6月9日 5時00分 コロナ禍を理由に対面授業をやらないのは、大学として義務を果たしていない――。そう訴える男子学生(19)が、学費の半額分の返還などを大学側に求める訴訟を東京地裁に近く起こす。学生は「オンライン授業を安易に続ける大学に不安や疑問を感じる学生は多い。誰かが声をあげないといけない」と話している。 原告の男子学生は2020年4月、「将来、会社を経営したい」と東京都日野市にある明星大学に入った。入学式もなく、所属する経営学部で受けた20年度の授業は、オンラインのみ。録画された講義動画を見てリポートを提出するのが主な内容だった。実家を離れての一人暮らしで、コロナ禍でアルバイトもできなかった。 「(昨年は)画面越しでしか教授らを見ていない。授業の疑問を相談できる友人をつくる場もなく孤独だった」という男子学生は、なぜ丁寧な説明もなくオンライン授業を続けるのかと大学への不信感がふくらんだ。父親(70)から「理不尽な対応なら問題提起すべきだ」との助言もあり、提訴を考えたという。 訴えでは、文部科学省が20年7月と9月に▽対面授業ができない理由の説明▽授業の代わりとなる学生同士や教授らとの交流機会の設定――などを実施するよう各大学に求めていたことを指摘。大学側の対応は「文科省の要請に反している」としたうえで、施設を利用させるなど学生との契約義務を履行していないと主張する。学費の返還分を含め、計140万円の損害賠償を大学側に求める予定だ。 明星大は取材に、「学生や教職員の安全確保を最優先する」との方針のもと、昨年春から全学部の授業をオンラインにし、昨秋から一部科目で対面授業を再開したと説明。ただ、経営学部の昨年度の全授業はオンラインで行ったという。 こうした授業方針は、学生用ポータルサイトや大学ホームページなどで周知。このほか、経営学部の1年生については昨年9月と今年3月の計2回、学生同士や上級生、教員との交流会を対面で行ったという。男子学生による提訴方針は「訴状が届いていないため確認できない」とした。 文科省による調査(20年10月時点)では、全国の大学や高等専門学校など計187校が、対面授業の実施割合を全体の半分未満と回答した。「ほぼすべての学生が授業形態などを理解・納得している」と答えたのは、このうち18校だった。(村上友里) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
元法相からの50万円「使った」 市議、公判証言翻す
戸田和敬、東郷隆2021年6月8日 21時00分 2019年7月の参院選をめぐり、元法相で元衆院議員の河井克行被告(58)=公職選挙法違反罪で公判中=から現金50万円を受け取った自民党の今田良治・広島市議(74)が広島県警の聴取に対し、現金を寄付したとする公判での証言を翻し、「個人的に使った」と話していることが本人や捜査関係者への取材でわかった。 今田氏は昨年11月、東京地裁であった克行被告の公判に証人として出廷。19年3月と6月に計50万円を受け取り、同年12月に自身の選挙区の広島市安佐北区内にある二つのまちづくり団体に寄付した、と証言した。候補者の選挙区内での寄付行為を禁止する公選法違反の疑いがあるとして、今年2月に市民が告発。県警が受理して捜査していた。 今田氏は8日、朝日新聞の取材に「早くあのお金は手放したかった。渡したという思い込みをずっと持っていたので、寄付という言葉を使った」などと説明。「個人的に使ったのか」との質問には、「それでいいです」と応じた。5月下旬に県警から聴取され、同じ内容を話したという。 公判で虚偽の証言をしたことで、偽証罪に問われる可能性について、今田氏は「持って行っていないのに寄付したと言えば、偽証になるかもしれない。気持ちでは持って行ったつもりになっていた」と話した。(戸田和敬、東郷隆) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
つらいのは「彼女は?」、制服、履歴書…性的少数者の声
「制服を着るのが嫌で進学先を変えた」「書類で性別に丸を付けることが嫌」――。東海地方で活動する性的少数者の当事者団体がアンケートを実施したところ、そんな切実な声が寄せられた。団体は結果と要望書を愛知県に提出し、パートナーシップ制度の早期導入を訴えている。 アンケートは、当事者団体などでつくる「愛知・岐阜にパートナーシップ制度を求める会」が3~4月に実施。愛知・岐阜両県に在住や通勤通学している人、過去にしていた人を対象にインターネットで聞いた。有効回答数は465件。 性的指向や性自認に関して必要な施策として、「パートナーシップ制度の導入」を選んだ人に、自由記述で理由を聞くと、携帯電話の家族割引や職場の福利厚生などで、制度がないと「家族」と認めてもらえない、という声が目立った。制度がない地域で就職をしたくないという若い世代の意見もあった。 当事者たちはどんな経験をしてきたのか。アンケートに寄せられた多くの声を記事後半で紹介します。 性的少数者ではないという5… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:924文字/全文:1314文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
川崎の繁華街で男性刺され意識不明 刺した男は逃走か
2021年6月9日 1時25分 8日午後7時10分ごろ、川崎市川崎区砂子1丁目の路上で「外国人数人が殴り合いをして、血を流している者がいる」と、近くの店の店員から110番通報があった。神奈川県警によると、20~30代とみられる男性1人が胸などを刺されて病院に運ばれ、意識不明の状態という。県警は傷害事件とみて調べている。 川崎署によると、現場に居合わせた外国人とみられる数人から事情を聴いている。「刺した男は逃げた」との目撃情報もあるという。 現場はJR川崎駅東口近くの繁華街。発生当時は周辺の店は営業中で、人通りも多かったという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
深夜のJR作業車、ブレーキ利かず走行 時速80キロで
会員記事 佐藤亜季、阿部浩明2021年6月8日 21時30分 北海道のJR函館線で7日深夜、保線作業用の車両がブレーキが利かない状態で下り坂を走行し、約7キロ先の平坦(へいたん)路で自然停止していたことがわかった。走行中の最大時速は80キロに達し、安全確認がされていない踏切2カ所を通過していた。このトラブルの発生は終電後で、けが人はなかった。JR北海道は「大変なご迷惑をおかけした」と謝罪するコメントを出した。 JR北の8日の発表によると、7日午後11時50分ごろ、線路の砕石を補充するため、軌道車が押す作業車が大沼駅(七飯町)を出た。約6キロ南の仁山駅(同)に向かい、急な下り坂の前の踏切で減速しようとしたところ作業車のブレーキが利かないことが判明。本来の目的地の仁山駅を通過し、新函館北斗駅(北斗市)も通過。仁山駅から約5キロ先にある七飯駅の手前の平坦路(七飯町)で自然に停車した。車両には運転士1人と作業員2人が乗っていたが、けがはなかった。 保線作業の際は、踏切に作業… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:310文字/全文:721文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
LGBT法「国会提出して」 1285人の弁護士ら声明
新屋絵理2021年6月8日 21時34分 LGBTなど性的少数者をめぐる「理解増進」法案について、自民党が今国会への提出見送りを決めたことに対し、法学者や弁護士らが8日、早急な法制化を求める緊急声明を出した。 孤立と困難のなか声あげた 1285人が名を連ねた声明は「法案は公正な社会を実現する重要な一歩だ」と指摘。その上で「孤立と困難のなか声をあげた当事者たちの努力が存在する。国会提出しない理由を見いだせない」としている。 呼びかけ人の一人の寺原真希子弁護士は会見で、「性的マイノリティーを含む全ての人々が安心して暮らすために国会議員は行動してほしい」と訴えた。 与野党は理解増進法案について、基本理念などに「性的指向及び性自認を理由とする差別は許されない」などを加えることで合意。だが自民党内で異論が続出したため、党内で了承が見送られた。(新屋絵理) 「避けて通れない問題」 元最高裁判事も呼びかけ 緊急声明の呼びかけ人の一人で、元最高裁判事の鬼丸かおる弁護士が会見に合わせメッセージを寄せた。鬼丸弁護士は2015年、15人いる最高裁裁判官の一人として選択的夫婦別姓訴訟の審理に関わり、判決が夫婦同姓は「合憲」とするなかで、判決につく個別意見で「違憲」と指摘した。メッセージの全文は以下の通り。 人により、性的指向や性自認は異なります。個人は、性的指向や性自認において少数であっても、一人の人間としてかけがえのない存在であることに違いはありません。性的指向や性自認も一人の人間に含まれる事項の一個であり、他の事項と公平であるはずです。 しかし、性的指向や性自認に関しては、我が国では長くタブー視され、この理念が十分理解されているとは言えません。そのためにさまざまな問題に直面している人々がいます。 いま、性的指向や性自認について議論し上記の理念について理解を深めることが重要な時代を迎え、それは国民生活ともかかわっている問題であって避けて通れません。 この問題を国会や国民間で議論の対象から外すことなく、むしろ国民的議論を高め理解を深めるように、国民の代表者である国会は積極的に今回の法案の審議をすべきだと考えます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル