民事訴訟法に反して、審理に関わっていない裁判官が判決文に署名していたことがわかった。最高裁第一小法廷(深山卓也裁判長)が3日、未払い賃金訴訟の上告審判決で、二審・東京高裁が出した判決に明らかな手続き違反があったと指摘した。このため高裁判決は破棄され、審理は高裁に差し戻しとなった。 この訴訟は、原告の元トラック運転手2人が未払い賃金の支払いを運送会社に求めたもの。一、二審とも原告の主張を一部認め、原告、被告双方が上告した。 第一小法廷は判決で「職権で調査した」としたうえで、「判決の基本となる弁論に関与していない裁判官が署名押印した」と説明。弁論に関わった裁判官が判決をすると定めた民訴法249条1項に違反すると認めた。そのうえで「上告理由を判断するまでもなく、審理を差し戻すのが相当だ」と述べた。 第一小法廷は違反が起きた理… この記事は有料会員記事です。残り241文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
恵方巻きに生肉 「チキン南蛮巻き」など25本、福岡市で販売
福井万穂2022年2月3日 20時04分 福岡市は3日、同市東区のディスカウントストア「ダイレックス香椎店」で販売された恵方巻きの具材に、未加熱のチキン南蛮が含まれていたと発表した。そのまま食べると食中毒になる可能性があるとして、注意を呼びかけている。 店の総菜コーナーの運営会社「イーティーズ」によると、生肉が含まれていたのは、同日販売した「チキン南蛮巻き」など25本。小麦粉をまぶして冷凍された生の鶏胸肉を、調理担当者がすでに揚げてあるものと勘違いし、そのまま巻いてしまったという。 同日午後2時ごろ、購入した客から「鶏肉の加熱が不十分なのではないか」と問い合わせがあり、発覚した。市は、体調に異常が出た場合、同社商品担当(080・7558・5881)に連絡するよう呼びかけている。同日午後7時現在、健康被害の報告はないという。(福井万穂) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
JR函館線の長万部―余市間廃止固まる 並行在来線問題
鈴木剛志、佐藤亜季2022年2月3日 17時00分 2030年の北海道新幹線の札幌延伸でJR北海道から経営分離される函館線の函館―小樽間(約288キロ)のうち、長万部(おしゃまんべ)―余市間(約120キロ)の廃止が固まった。3日の北海道と沿線9市町の会議で、長万部―余市間のバス転換について、沿線7町の容認方針が出そろった。残る余市―小樽間のあり方については、道と小樽市、余市町の3者で協議を続ける。 国土交通省によると、並行在来線の廃止は、長野新幹線(当時)開業に伴い1997年に旧JR信越線の横川―軽井沢間(約11キロ)が廃止されて以来2例目。 長万部―小樽間の沿線9市町でつくる並行在来線対策協議会・後志(しりべし)ブロック会議では昨年12月、長万部、共和、倶知安(くっちゃん)、仁木の4町がバス転換を容認。この日の会議で、残る黒松内(くろまつない)、ニセコ、蘭越(らんこし)の3町も容認を表明し、長万部―余市間は関係する自治体すべてがバス転換を容認した。 余市―小樽間については、余市町は第三セクター方式で鉄路を残すよう求めた。小樽市も「住民への説明が必要」として態度を保留した。 一方、函館―長万部間の沿線自治体でつくる渡島(おしま)ブロックでは議論が進んでいない。(鈴木剛志、佐藤亜季) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
たこ焼きに合うスパークリングワイン? ブドウ産地だった大阪の反撃
かつて全国一のブドウの産地だった大阪府だが、いまの収穫量は山梨県の10分の1ほど……。再び大阪産ブドウの復権を目指そうと、個性豊かなワイナリーたちが集い、「大阪ワイン」を地域ブランドとして立ち上げ、売り出し中だ。府もブドウとワインを研究するラボまで立ち上げてバックアップする。夢は大きく世界のトップワインだ。 カタシモワインフードのブドウ園=大阪府柏原市、同社提供 かつては全国一のブドウ産地 大阪府柏原市にある1914年創業のカタシモワインフード。醸造所の目の前の小高い山は、一面ブドウ園だ。同社社長で「大阪ワイナリー協会」会長の高井利洋さん(70)によると、旬の6~10月ごろには「ブドウの葉がじゅうたんのように生い茂り、ピンクや紫など品種ごとの鮮やかな色が一面に広がります」。 府立環境農林水産総合研究所によると、府内では江戸時代からブドウが栽培されていたという記録もあり、昭和初期には大阪府は全国一の栽培面積を誇ったという。府内の柏原市や羽曳野市を中心に、今でもデラウェアは国内有数の産地となっている。だが宅地化が進み、耕作放棄地も増えていた。 同社などは2012年、ブド… この記事は有料会員記事です。残り1299文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
#勝手にばらすな #自分がきめる SNSでアウティングと闘う
現場へ! いま、部落差別は④ 「#勝手にばらすな」「#言うかどうかは自分がきめる」 こんなハッシュタグをつけて、SNSで「被差別部落」についてポジティブな発信を促すグループがある。 「ABDARC(アブダーク… この記事は有料会員記事です。残り1167文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ODA事業めぐり3億円所得隠し 名古屋の中堅ゼネコンに国税指摘
名証2部上場の中堅ゼネコン「徳倉(とくら)建設」(名古屋市中区)が名古屋国税局の税務調査を受け、2019年3月期までの数年間で約3億円の所得隠しを指摘されていたことがわかった。政府の途上国援助(ODA)事業にからんで現地で支払ったコンサルタント料について、費目を仮装したなどとして重加算税の対象とされたという。 追徴税額は約1億円とみられる。同社総務部は「見解の相違があったが、修正申告し納税した」としている。 関係者によると、同社が中南米でODA事業の工事をした際、現地のコンサル会社に工事費用の回収を依頼。コンサル側に支払った代金を工事費用に含ませて計上した。 国税局の税務調査で、不審な… この記事は有料会員記事です。残り267文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
子どものトラブルで「復讐」依頼か 相手の親の車損壊容疑で母ら逮捕
子ども同士の学校でのトラブルを巡り、「復讐(ふくしゅう)代行業」に依頼をして相手の親の車を傷つけたなどとして、沖縄県警は那覇市内の母親(33)と、千葉県成田市の無職、加藤孝一容疑者(56)を器物損壊の疑いで逮捕し、3日発表した。県警は認否を明らかにしていない。 人身安全対策課などによると、2人は共謀して昨年1月下旬、那覇市の民家に駐車していた30代男性が所有する車2台に剝離(はくり)剤をかけ、損壊した疑いがある。 母親と男性の子どもは同じ学校の同級生。2019年に子ども同士でトラブルがあり、母親が男性の職場や、男性の妻に苦情を言うなどしていたという。その後、母親が「復讐代行業」を名乗っていた加藤容疑者に「仕事」を依頼したとみられるという。 母親は事件発覚後の昨年4月… この記事は有料会員記事です。残り104文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
空襲、そして車社会の到来…苦難乗り越え、街を駆けた広電車両たち
【動画】新幹線より100倍面白い?現役運転士に聞いた広電車両の魅力とは?=遠藤真梨、上田潤撮影、広島電鉄提供 広島電鉄物語 第二部「動く路面電車の博物館」② 関西や九州から来た「移籍組」の路面電車がいまも多く残り、「動く路面電車の博物館」と呼ばれる広島電鉄。連載2回目では、1960~70年代に移籍した車両とその背景に迫る。 900形=上田潤撮影 ■900形 「和製PCCカー」 900形(913号)は1969年、750形と同じく大阪市交通局(当時)から14台購入した。50年代前半に造られた鋼鉄製の車両で、750形同様のベージュにえび茶色のツートンカラー。広電は当時、乗員削減のため、電車のワンマン化を図ろうとしており、広島市内の白島と八丁堀を結ぶ広電「白島線」でワンマンカーとして69年にデビューを飾った。 70年代に広島を訪問した元大阪市電の運転士が、現役で活躍しているのを間近で見て涙した、との逸話が広電に残る。ただ、車両はその後、韓国やタイに譲渡されたり、廃車になったりして、いま残るのは一車両のみだ。 913号の車体は、30年代に米国で造られた「PCCカー」と呼ばれる、軽量かつ高性能の路面電車の特徴を受け継ぐ。PCCカーは、米国で急速に進んだモータリゼーションに対抗してつくられた車両だ。ただ、性能と運転のしやすさは別のようで、「運転席が明るく、車内の明かりを反射して軌道が見にくい」(ある運転士)との声もある。 ●570形「強運」、1150形「動物」 ■570形「強運」と「動物」 1150形=上田潤撮影 570形(582号)と1150形(1156号)はともに1971年、旧神戸市電の廃止に伴い、神戸市交通局から広電に譲渡された。いまも朝夕のラッシュ時を中心に営業運行している。582号は、神戸空襲を生き残った車両で「強運電車」の異名がある。 1156号は、車体に虎やラ… この記事は有料会員記事です。残り3541文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小2が特撮映画制作 出演、裏方も、クラス全員で作ったファンタジー
長野県松本市の小学2年生たちがクラスで映画を作った。アイデアを出し合って決まったタイトルは「帰ってきたウルトラ魔女」。裏方作業を分担しながら撮影し、みんなで出演した。特撮や編集は先生がやってくれたが、子どもたちの思いが詰まった30分間のファンタジー作品に仕上がった。 映画作りに挑戦したのは、松本市立開明小学校2年1組の33人。男子に負けないように長縄跳びがうまくなり、クラスマッチで優勝したい――。そんな願いを抱いた女子たちが、担任の女性教師の靴を手に入れて、わき水に沈めることで魔女に会い、魔法をお願いする。片や男子たちは先生を守ろうとそれを阻止する。そんなストーリーだ。 担任の麻和正志(しょうじ)先生(56)は、学生時代から特撮映画に取り組んできた。このクラスを受け持って2年目。1年目は子どもたちにとって最初の映画「ダルマのお小言」を作った。 2年生になって、昨年4月に… この記事は有料会員記事です。残り586文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
DV、育児、失業…疲れた時に 「女性のための ゆるサポルーム」
編集委員・中島隆2022年2月3日 10時31分 パートナーと家にいる時間が増え、暴力を受けている。学校の休校、幼稚園や保育園の休園、そしてオンライン授業が増えるなどで子どもの世話に追われている。仕事を失い、途方に暮れている…… そんなコロナ禍でたいへんな思いをしている女性に少しでもリラックスしてもらおうと、大阪府東大阪市は今月、期日限定で、女性が安心して過ごせ、支援も受けられる居場所をつくる。 名付けて「女性のための ゆるサポルーム」。設ける場所は、東大阪市岩田町にある「市立男女共同参画センター・イコーラム」の研修室。近鉄の若江岩田駅のすぐ近く。 日時は6、8、13、22、27日のそれぞれ午前10時~午後5時。女性スタッフが悩みごとなどを聞き、必要なときは弁護士などを紹介する。 また、6、13、27日は、これからどんな仕事をすればいいのかなどの「キャリアカウンセリング」もある。 時間内であればいつまでいてもよく、本を読んだり、音楽を聴いたり、思い思いにすごせる。飲み物が自由に飲めるサービスもある。利用は予約不要で、無料。一時保育だけは事前申し込みが必要。 研修室には、白いクッションと、さまざまな色と柄の布が用意されている。好きな布を選んでクッションとともにイスにすわってもらう。家庭内暴力、子育て、介護。自分の選択が許されてこなかった人たちに、ささいなことだけれど自分で選択してもらうところから始める狙いだという。 さらに、高さ1・5メートルほどのツリーを用意した。七夕や絵馬のように、悩みや希望などを紙に書いてつるしてもらう。 「頑張りすぎているみなさんに、すこしでもリラックスできる時間を過ごしていただければ。どうぞ、気軽にいらしてください」と市多文化共生・男女共同参画課長の東原由実さん。 問い合わせと一時保育の予約は、イコーラム(072・960・9201)。(編集委員・中島隆) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル