静岡県熱海市で起きた大規模な土石流で、県の難波喬司副知事は7日、県庁で記者会見を開き、最上流部の盛り土の工法が不適切だったという認識を示した。盛り土を含む一体の開発で、県と市が業者に是正指導をしていたことも明らかにした。
難波氏は崩落地点に地下水脈があったことが確認できると指摘。「こういった谷を盛り土する場合、排水するのが基本だ。ただ最近の写真を見ると、排水装置や、本来はあるべき土砂を止める土留め壁などもないように見える」と述べた。
県によると、崩落した土地の最上位部分には開発に伴う盛り土があった。2010年以降の国土交通省のデータなどから、盛り土は約5万4千立方メートルあったと推定され、この盛り土を含めた10万立方メートルが崩落した可能性があるとしている。
一方、崩落地点近くにある太陽光パネルの開発について、難波氏は「(土石流の)主要な原因になっていないと思われる。影響は極めて小さいだろう」と述べた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル