強い台風15号は、8日(日)夜に強い勢力を保ったまま関東地方または静岡県に接近し、上陸する見込みです。関東や東海では、そよ風が夜には急に暴風に変わります。交通機関の乱れにもご注意下さい。
強い台風15号 夜に関東地方上陸へ 暴風は急に吹く
台風15号の特徴は、雲域が小さく、勢力は強いことです。接近する地域では、急に暴風が吹くでしょう。
8日(日)午前11時現在、八丈島の南を時速30キロで北西へ進んでいます。中心気圧は960hPa、最大瞬間風速は60メートル、風速25メートル以上の暴風域を伴っています。強い勢力を保ったまま、夜に関東地方または東海地方の静岡県にかなり接近、上陸する恐れがあります。接近、上陸する頃に進路を東よりに変える見込みです。
暴風が吹くのは、静岡県では夕方(午後3時から)、神奈川県や東京都、千葉県では夜遅く(午後9時から)、埼玉県や茨城県は9日(月)未明からと予想されます。
台風本体の雨雲がかかるのは、静岡県は夜のはじめ頃(午後6時から)、神奈川県や東京都、千葉県は夜遅く(午後9時から)で、群馬県、栃木県、茨城県は9日(月)の未明からと予想されます。
上陸後も、速度を落とすことなく9日(月)昼前にかけて関東付近を進む見込みです。暴風が吹く時間、台風本体の雨雲がかかる時間が長く続くことはありませんが、勢力は強いままで進みます。暴風や大雨に厳重な警戒が必要です。交通機関の乱れにも注意が必要です。
東北地方では太平洋側南部で、9日明け方(午前3時から)に風が急に強まり、昼前にかけて海上を中心に大荒れとなる見込みです。
暴風や高波・大雨に厳重警戒 高潮にも注意
【暴風・高波】9日(月)にかけて、予想される最大瞬間風速は、関東地方、伊豆諸島、東海地方60メートルと電柱や街頭が倒れるものがあるほどの風、東北地方45メートルです。2018年の台風21号では、高知県室戸市室戸岬で最大瞬間風速55.3メートル、関西空港で 最大瞬間風速58.1メートルなど、四国地方や近畿地方で猛烈な風を観測しました。このとき、鉄道の運休など交通障害、断水や停電、電話の不通などライフラインへの被害が発生しています。
予想される波の高さは、伊豆諸島10メートル、関東地方、東海地方9メートル、東北地方7メートルです。
【大雨】9日(月)正午までに予想される24時間雨量は、関東甲信地方、東海地方300ミリ、伊豆諸島200ミリ、東北地方150ミリ、その後10日(火)正午までに予想される24時間雨量は、東北地方、東海地方およそ50ミリです。
【高潮】東海地方や伊豆諸島の海岸では潮位が高くなる所があるでしょう。河口付近の低い土地では、8日夕方から9日未明にかけて高潮による浸水や冠水にご注意下さい。
台風が接近したら
台風が接近したら、例え避難勧告が出ていなくても、早めに安全な場所へ避難するなど防災意識を高めることが重要です。避難する際には、火の元、ガスの元栓、電気のブレーカーを落とし、戸締りを確認し、持ち物を最小限にして両手を自由に使えるようにしておきましょう。暴風域に入ったら、外出は危険です。用水路の見回り、海岸の見回り、屋外での作業は絶対にやめて下さい。
台風の進行方向、速度は、今後最新の情報をご確認下さい。
日本気象協会 本社 白石 圭子
【関連記事】
Source : 国内 – Yahoo!ニュース