少子化対策に「マッチングアプリ」 きっかけは市長と若手との飲み会

 人口減少対策としてマッチングアプリに期待する自治体がある。三重県桑名市は昨年11月、国内大手アプリ「Pairs(ペアーズ)」を運営する事業者と連携協定を結んだ。恋愛・結婚を希望する市民に、アプリの利用方法を教えるイベントを開いたり、アプリを試せる機会を提供したりする。自治体も期待する「マッチングアプリ」 協定を主導した伊藤徳宇市長(46)は語る。 「日本全国の課題と同じで、桑名市も人口減少のフェーズに入った。本腰を入れて対策をしていかないといけない。一番重要なのは子育て支援策を拡充していくことだが、それだけでは足りない」 桑名市は名古屋市のベッドタウンとして住民を増やしてきた。しかし、2015年に14万3千人だった人口が、昨年2月には14万人を下回った。特に19年以降、減少傾向が顕著になっている。 市が注目したデータが、未婚率の上昇だ。30歳代前半で、1990年の男性の未婚率は26・1%だったが、2020年には44・5%に。女性は9・1%から30・7%となった。「結婚や交際を希望しながら出会うチャンスがなく、結婚が遅れていく人もいる。ここにも行政として手を尽くしていく必要があるのではないかと考えた」 伊藤市長がアプリの利用を思…この記事は有料記事です。残り648文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

あのドラマロケ地の木造校舎をお化け屋敷に 仕掛け人は地元の22歳

 国の重要文化財に指定されている旧遷喬(せんきょう)尋常小学校(岡山県真庭市鍋屋)を3月、お化け屋敷にした。意外すぎるイベントを主催したのは、古賀一成さん(22)が代表を務める「First(ファースト) Penguins(ペンギンズ)」。岡山大と広島経済大の同級生ら4人でつくった教育系イベントの企画運営団体だ。 団体名は、勇気を持って最初に海に飛び込むファーストペンギンのように、教育を変えたいと思って付けた。 遷喬小は母校だが、今回お化け屋敷にばけた旧校舎で学んだことはない。お化け屋敷企画の理由について、「地元の人でも訪れることが少ない旧校舎をもっと知ってもらい、ふるさとへの誇りを持ってもらいたかったから」と言う。 旧校舎は1907(明治40)年に完成した木造校舎。工事費約1万8千円は当時の旧久世町の予算の約3倍に相当する巨費。子どもたちへの期待の大きさがうかがえる。 外観は完全なシンメトリー(左右対称)のデザインで、中央部には2段勾配のマンサード屋根。映画「ALWAYS 三丁目の夕日」や、稲垣吾郎さん主演のドラマ「犬神家の一族」のロケ地にもなった。 全国に誇れる文化財で、普段…この記事は有料記事です。残り525文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

子育て情報はスマホに 広がる母子手帳アプリ、自治体が導入する訳は

 地域の子育て情報はスマホのアプリで――。全国の自治体で、予防接種のスケジュール管理や健診などの結果を記録できる「電子母子手帳」の導入が広がっている。効率的に情報を発信する手段として期待されている。 高知県土佐市の複合文化施設「つなーで」。和室に7人の赤ちゃんが寝そべっていた。おもちゃを使って遊んだ後はオイルを使ったベビーマッサージ。気持ちが良かったのか、おとなしくなった3カ月の女児の横で、羽方詩織さん(35)がスマホを開いた。 「子どものことで不安になったとき、すぐに調べられるからスマホは便利」。上の子は9歳と4歳。少し間があいたので子育てに不安もあった。1人目の時は育児書を読みあさったが、今はスマホのアプリで調べることが多い。 羽方さんがよく使うのは、小児科医が監修したメッセージが毎日届くと人気の無料アプリ「ninaru baby」。このほか、スマホには市が運営する「子育て応援アプリぽっかぽか」も入っている。 市がアプリでの情報発信を始…この記事は有料記事です。残り1427文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

Kodai Senga strikes out eight to win MLB debut with Mets

Kodai Senga struck out eight batters to lead the New York Mets to a 5-1…

家族が残した借金16億円、銀行との約束守ったら申告漏れ? 判決は

 16億円の借金は、6億円を返せば残りの返済は免除する――。ある男性が残した巨額の借金をめぐり、銀行と結ばれたこんな和解を男性の死後も忠実に守った遺族が、東京国税局に「10億円の利益を得た」と所得税の申告漏れを指摘された。計約2億5千万円を納付するよう求められ、納得のいかない遺族は訴訟を起こして争った。3月に下された裁判所の判断とは。 訴訟の主な争点は、①返済を免除された10億円が「利益」といえるか②利益だったとして、銀行との和解を成立させた弁護士への報酬などは控除できるか、の2点だ。 どんな状況だったのか。発端は30年前の巨額借金 3月14日付の東京地裁判決によると、問題の発端は、ある男性名義で1993年に銀行から借り入れられた16億円だった。その頃、東京都千代田区二番町の土地と建物(マンション)が男性名義で購入された。 2002年、返済を求める銀行側と、「男性には契約当時、判断能力がなかった。一連の取引は銀行側が男性の子と通謀して進めたものだ」などと訴える男性側との間で裁判になった。 だが男性はまもなく死亡。裁判は子や孫らが引き継いだ。銀行と「免除」に向けて和解 裁判所は翌03年、和解に向けた見解を示した。「男性にはアルツハイマー型の認知症で意思能力がなかった可能性が高い。手続きをしていたのは男性の子だった」「だが子に男性を代理する権利があったかは疑問がある」「子が金を返すべきだが、全額ではなく、マンションの相当額と、相続財産の6分の1を返すのが相当だ」との内容だった。 これを踏まえ、銀行と遺族は「支払い義務がある男性の子が、16年までに計約6億3千万円を分割で返せば、残りの約9億7千万円は免除する」などの内容で和解した。完済したら…国税「利益を得ている」 子は14年に死亡したが、その妻子が債務を引き継ぎ、予定通り支払いを終えた。 ところが18年、東京国税局…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

慣らし保育で大泣き、登園渋り… 気をつけるべき子どものサインは?

 新入園や進級の時期です。登園を渋る様子に後ろ髪を引かれながら、保育園や幼稚園に子どもを送り出す親もいるのではないでしょうか。気をつけるべきサインや心構えを専門家に聞きました。(田渕紫織)慣らし保育中の様子にも個人差 保育園に入園したての子が、「慣らし保育」中、親との別れ際に泣いているのをよく見かける。 「泣くということは、環境の違いがしっかりわかっているということです」。42年間保育士として働き、現在は非営利団体「コドモノミカタ」代表理事の井桁容子さんは話す。家庭からの環境変化は大きく、戸惑うのは当然。親が動揺しないことが大切だという。 新しいものは何でも嫌で泣く子、好奇心が勝って泣かない子、数日経ってから泣き出す子、泣きながらも色々見ている子……。色々な赤ちゃんがいる。「比べず焦らず、本人が受け入れるまで待って」と井桁さん。 親も復職などで余裕がないと、緊張が子どもにも伝わる。悠々と構えて「面白そうだよ」などと声をかけ、不安をやわらげるようすすめる。「ごめんね」などと謝って後ろ髪をひかれている様子は見せないほうがいいという。大泣きされて心が折れそうな親へ とはいえ、毎日「ギャーッ」…この記事は有料記事です。残り1691文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

香川にモスクができるまで 上から目線だったライターが気づいたこと

 「香川県にモスク(イスラム教の礼拝所)を造ろうとしているインドネシア人がいる」 フリーライターの岡内大三さん(40)は2019年春、知人からこんな話を聞き好奇心をくすぐられた。 バックパッカーとして世界を旅し、少数民族や移民、難民をテーマに取材してきた。文献を調べると、日本にはその時点で約100カ所のモスクがあったが、岡内さんの故郷でもある香川にはなかった。 「異国でがんばる移民の現状を伝え、助けてあげたい」 そんな気持ちで取材を始めた。だが、2年にわたり計画に密着するうちに思いは変わっていった。 計画のリーダーは05年に技能実習生として来日したフィカルさん。日本人の妻と結婚して3人の子どもをもうけ、造船所の溶接工に転身。香川のインドネシア人コミュニティーのまとめ役的な存在だった。初めて会ったフィカルさんは讃岐弁を滑らかに操り、長渕剛の歌が好きという人物でした。モスク建立計画を取材するうちに、岡内さんは、自らの目線のあり方に疑問をもつことになります。 自宅を訪ねて会ったフィカル…この記事は有料記事です。残り1168文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

Avec la mort de Ryuichi Sakamoto, le monde de la musique perd un passeur entre art populaire et avant-garde

Ryuichi Sakamoto à Paris, en octobre 2002. LUDOVIC CARÈME / AGENCE VU Pour le commun…

「かわいそうな世代じゃない」 逆境に立ち向かう 18歳の春の決意

有料記事渡辺洋介 本山秀樹2023年4月3日 7時00分 「かわいそうな世代だな」 昨年9月、岩手県釜石市の高校3年だった藤原亜由子さん(18)は、父(53)の言葉に少しむっとした。視線の先のテレビは、コロナ下で高校生の修学旅行が中止になったことを伝えていた。 「かわいそうだと思うなら、なんとかしてよ」 この春、新生活のスタートを切る18歳。彼女たちの将来への期待、不安に耳を傾けました。記事後半では、逆境の酪農の世界に飛び込む18歳も登場します。 ダイニングテーブルで向き合った父に、そう言いかけて、言葉をのみ込んだ。父に不満をぶつけても仕方ない。だって、本当に「かわいそう」なんだから。「いつまで我慢を…」葛藤の日々 2004年生まれの自分たち…この記事は有料記事です。残り2015文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

根室に春告げる黄色い輝き キタミフクジュソウ開花

山本智之2023年4月3日 7時00分 春を告げるキタミフクジュソウの花が、北海道根室市の東梅自然学習林で咲き始めた。林の中に差し込む日の光を浴びて、鮮やかな黄色い花がキラキラと輝いている。 フクジュソウの仲間は、キンポウゲ科の多年草。北海道内では、キタミフクジュソウとフクジュソウの2種が自生する。 キタミフクジュソウは、葉の裏に白っぽい毛がびっしり生えており、一つだけ花を咲かせるのが特徴だ。 花の見頃は例年、4月下旬ごろまで。根室市春国岱(しゅんくにたい)原生野鳥公園ネイチャーセンターのチーフレンジャーを務める古南(こみなみ)幸弘さん(61)は「この花を見ると、冬が終わったのだなと実感する。これからの時期は、青い花をつけるエゾエンゴサクなどの花も咲き始めるので、林の中を散策して見つけてみてほしい」と話している。(山本智之)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル