会員記事 川口敦子、本間ほのみ、佐藤恵子2021年7月24日 7時58分 23日午後8時。オリンピックスタジアムの国立競技場(東京都新宿区霞ケ丘町)で開会式が始まった。無観客開催となる中、スタジアム近くの広場は、少しでも雰囲気を感じようという人々で大混雑した。 2013年の開催決定から8年。競技場の建て替えや新型コロナの影響で、街は大きく変化した。 「246(にいよんろく)がこんなに暗くなるなんてビックリよ。夜8時にネオンが消えちゃうんだから」。国道246号から国立競技場へ北に延びる「スタジアム通り」。喫茶店「川志満(かわしま)」を営む長場昌子さん(60)は、冷えたアイスコーヒーを入れながら、コロナ禍での一変ぶりを語ってくれた。 周辺には国立競技場以外にも、神宮球場や秩父宮ラグビー場がある。土地柄、「お祭り騒ぎ」は生活の一部分だ。通りには、プロ野球・東京ヤクルトスワローズのフラッグがたなびき、2019年のラグビーワールドカップでは、日本代表の活躍に街中が狂喜乱舞した。 しかし、いま体感する五輪の空気は、それとは全く異なる。 店の前の通りでは新潟、愛知… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1171文字/全文:1622文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
こんな秋なんか… かこさとしさん、戦争描いた未発表作
こんな秋なんかないほうがいいんだ――。だるまちゃんシリーズなどで親しまれ、3年前に92歳で亡くなった絵本作家かこさとしさんが、自身の戦争体験をもとに描いた未発表の紙芝居が、このほど見つかった。家族によると、かこさんが戦争を直接題材にした作品は、これまで確認されていないという。見つかった作品は、絵本「秋」として、29日に講談社から出版される。 1944年、秋… ヒガンバナの行列に、風の中の赤トンボ。うろこ雲が遠くまで続き、野原にはノギクが咲き乱れる。絵本「秋」は美しい秋の情景から始まり、その後、18歳だったかこさんが体験した、1944年秋の出来事へと続いていく。 空襲が相次ぎ、食べるものにも事欠く日々。そんなさなか、盲腸炎になった「私」の手術を担当してくれた医師の先生に召集令状が届いたこと。くっきりと晴れた秋の空に、墜落する戦闘機と、落下傘が開かずそのまま落ちていった飛行士の姿を見たこと。そして、召集された先生が戦死したという知らせ。 一番好きな季節の秋なのに「青い空や澄んだ秋晴れは、戦争のためにあるんじゃないんだ」「空襲や戦争のために、青く澄んでいるなら、こんな秋なんかないほうがいいんだ」と、強い憤りがつづられている。 作品は去年の春、かこさんの長女の鈴木万里さん(64)が自宅を整理していて見つけた。 原画の表紙には、水色、ピン… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:704文字/全文:1284文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
天皇と五輪の微妙な関係 開会宣言と感染懸念の「拝察」
有料会員記事 聞き手 シニアエディター・尾沢智史 編集委員・塩倉裕2021年7月23日 15時00分 東京五輪の開会式で天皇が開会宣言をする。一方、五輪がコロナ感染拡大につながらないか、天皇が懸念しているとの「拝察」も。天皇の開会宣言を、どう考えたらいいのか。 問われる現代の元首のあり方 清水剛さん(東京大学教授) 五輪憲章では、開会宣言は開催国の国家元首が行うと定められています。なぜ元首なのか。それは、国家の捉え方から来ていると思います。 国家元首は英語で「ヘッド・オブ・ステート」です。本来は住民の集合でしかない国をまとめるために、国家は一人の「人」で、人格を持つと考えた。人ですから「ヘッド」が必要になる。この場合は頭脳という意味より、「顔」に近いでしょう。国家という「人」を代表する「顔」として元首という個人が必要とされたわけです。 ある集団を「人」と見なす考え方は、教会に起源を持ちます。それが国家や会社など、様々なものに応用されるようになった。法人すなわち「人」と見なすことで、大きな集団がそれ自体として動くメカニズムを感覚的に理解できたからです。 五輪の開会宣言を元首が行うのも、国家を「人」と見なす発想の表れでしょう。国として「開会を宣言します」という時、「顔」である元首が行うのは理屈としてわかりやすい。天皇は、憲法上は元首とはされていませんが、国家の意思や人格を体現できる存在として、過去の五輪でも開会宣言を行ったわけです。 憲法1条で、天皇は「国民統合の象徴」とされています。ばらばらな国民を国家という一つの人格に統合し、その「顔」として存在しているという点では、象徴天皇は本来の元首的なものに近いと言えるかもしれません。 記事の後半では、立命館大学教授の権学俊さんと作家の赤坂真理さんにも五輪をめぐる天皇論について伺っています。 元首の役割は対外的なものと… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:2913文字/全文:3608文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
NTTドコモの被害100億円超か かけ放題悪用詐欺
NTTドコモの通話料無料プランが悪用された事件で、ドコモが4年半で100億円超のアクセスチャージ(回線使用料)を通信事業者(東京都港区)に支払い、このうち約30億円が電話再販会社「BIS」(同新宿区)に流れていたことが関係者の話でわかった。 愛知県警は20日、BISの実質経営者渡部雅史容疑者(42)ら15人を組織犯罪処罰法違反の疑いで再逮捕し、資金の流れを調べている。 県警によると、BISは通信事業者と契約し、この事業者の回線を使う通話のたびにドコモから支払われるアクセスチャージの一部を、着信手数料として還元させていた。 電話再販業者にNTTドコモから巨額のアクセスチャージが流れていた事件。捜査のきっかけは、愛知県警による特殊詐欺の捜査でした。会社の業務や警察の取り締まりはどうだったのでしょうか。 BISは「かけ放題プラン」を大量に契約し、特殊な機械で通話を繰り返していたという。 関係者によると、通信事業者が大口顧客にアクセスチャージの一部を戻す契約は珍しくないという。 今回の事業者は不正を疑ってBISとの契約を一時解除したり、質問状を送ったりするなどの対応を取っていて、県警は共犯にあたらないと判断したとみられる。 15人の再逮捕容疑は、かけ放題プランで携帯電話120回線を契約。2020年7~8月、規約に反して機械的発信を計約30万回、約7万3590時間にわたって繰り返し、通話料1億9713万円の支払いを免れたというもの。 この事業者は、朝日新聞の取材に「捜査中のためコメントは差し控えるが、当局の調査に全面的に協力している」、ドコモの広報担当者は「捜査に全面的に協力し、事案の全容解明に貢献していきたい」とコメントした。 捜査関係者「いたちごっこ」 愛知県警によると、BIS(… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日曜でも響く米軍の砲弾音 富士の裾野に広がる演習場
富士山麓はだれのもの④ デザイン・福宮千秋 富士山の北東のふもと、山中湖畔の冬は寒い。最低気温がマイナス10度を下回る日もある。 今年の2月7日は、朝方はマイナス5度まで冷え込んだものの、日中はぽかぽか陽気になった。湖の対岸に富士山を望む長池親水公園周辺では、日曜日で訪れた人たちがのんびりと過ごしていた。 「ドン……、ドン」 正午前、澄んだ空気を震わせる重低音があたりに鳴り響いた。最初は2回、続いて3回。終わったかと思うとさらに2回。 陸上自衛隊北富士演習場のゲート。カムフラージュを施した車両も出入りしていた=5月30日、山梨県山中湖村 「米軍が大砲を撃っているらしいよ」と、湖畔を歩く男性が連れの女性に告げる。「こわい。富士山を脅かしてる」と女性が応じた。 富士山の裾野に広がる陸上自衛隊の北富士演習場で、米海兵隊が実弾射撃訓練をしていた。口径155ミリの砲弾を、発射地点から数キロ先の草原に撃ち込む訓練だ。 訓練はかつて、沖縄の米軍基地キャンプ・ハンセンで行われていた。県道を越えて撃つので「県道104号越え」と呼ばれた実弾射撃訓練を、沖縄の基地負担軽減のため引き受けたのが始まりだ。1997年度から本土の演習場5カ所で年4回行われており、その1カ所が北富士演習場である。 世界遺産・富士山のふもとで「山梨の乱」が起きている。富士五湖の一つ山中湖畔にある別荘地をめぐり、別荘地を経営する富士急行に対して、土地を所有する山梨県がこれまで通りには貸せないと主張したのが発端だ。なぜ乱は起きたのか、どこへ向かうのか、富士山麓(さんろく)はだれのものなのか。連載の第4回です。 「世界遺産の富士山に、戦争… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
陛下の開会宣言、表現を変更 「祝い」→「記念する」
天皇陛下は23日、国立競技場(東京都新宿区)で開かれた東京五輪開会式に出席し、開会宣言で「私は、ここに、第32回近代オリンピアードを記念する、東京大会の開会を宣言します」と述べた。1964年の東京五輪で昭和天皇が「オリンピアードを祝い」と宣言したのに対し、今大会では「記念する」と表現を変えた。 開会宣言は国際オリンピック委員会(IOC)の五輪憲章で、英語と仏語で文章が定められている。日本語の表現が変わった部分は英語では「celebrating」で、日本オリンピック委員会(JOC)が公開している「五輪憲章2020年版・英和対訳」では「祝い」とされている。 同時に、この冒頭には「英文が原本となります。本憲章の英文と和文に差異がある場合には、英文が優先されます」との注意書きもある。celebratingの今回の訳についてJOCは「論評できない」としている。 過去、ブッシュ大統領の宣言には批判 五輪憲章は開会式の進行を細部まで定めており、宣言の言葉もその一つだ。式典が政治的に利用されることを避けるためとされている。2002年2月のソルトレーク冬季五輪の開会式で宣言したジョージ・W・ブッシュ米大統領は五輪憲章で定められた文章に「誇り高く感謝の気持ちを忘れない米国民を代表して」と付け加え、米国の愛国心に訴えかけるようだと批判された。 また、宣言が英語と仏語以外で行われるのは珍しくない。64年大会で昭和天皇が日本語で宣言したほか、36年ベルリン大会ではドイツ語、60年ローマ大会ではイタリア語、92年バルセロナ大会ではスペイン語で宣言されている。 IOCによると、国家元首が五輪の開会宣言を担当するよう五輪憲章に定められたのは1921年からだという。大会組織委員会の会長が国家元首を招くと定義され、開会宣言の文言が英語と仏語で記された。 1958年には五輪憲章を改定し、国家元首を招待するのは大会組織委の会長ではなく、IOC会長となった。 ただ、五輪憲章が定められる前にも開会宣言はあったという。1896年、第1回大会の開会を宣言したのは、ギリシャ国王ゲオルギオス1世だった。大会の公式報告書によれば、ゲオルギオス1世は宣言にあたり「私はアテネで開催する最初の国際オリンピック大会の開会を宣言します。国よ、永遠なれ、ギリシャの人々よ、永遠なれ」と発したという。(遠田寛生、塩谷耕吾) I declare open the Games of … (name of the host) celebrating the … (number of the Olympiad) … Olympiad of the modern era. 「わたしは、第○回近代オリンピアードを祝い、○(開催地)オリンピック競技大会の開会を宣言します」 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
陛下の開会宣言文言変更、割れる見方 IOCは承諾
オリンピアードを「記念する」――。23日の東京五輪開会式で、天皇陛下は五輪憲章の和訳として示された「祝う」の表現を使わなかった。昭和天皇も前回東京五輪で「祝う」と述べており、異例とも言える変更に、専門家からも様々な見方があがった。 五輪憲章では、夏季と冬季それぞれの宣言の文言が英語と仏語の原文で規定されている。1964年の東京五輪で昭和天皇は「第18回近代オリンピアードを祝いここにオリンピック東京大会の開会を宣言します」と宣言。最新の「五輪憲章2020年版・英和対訳」では「オリンピアードを祝い、(開催地)オリンピック競技大会の開会を宣言します」と和訳が示された。 当初は天皇陛下もこの文章を読み上げることで準備が進んだ。だが、コロナ禍の五輪開催に疑問の声が高まる中で、陛下はコロナで苦しむ人々への思いを募らせたという。地方訪問や公務にオンラインを活用することを自ら提案。「自身の行動で感染が広まることはあってはならない」と周囲にも語ってきた。 陛下の懸念が顕著に表れたのが、開会式1カ月前。6月24日、宮内庁の西村泰彦長官が「五輪開催が感染拡大につながらないか、(陛下が)ご懸念されていると拝察している」と会見で発言。陛下の懸念を踏まえたものと広く受け止められた。 関係者によると、このころから、政府や五輪大会組織委員会にも陛下の懸念が伝わり、開会宣言の文言についての検討が始まったとされる。 ポイントとなったのは、原文… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:1550文字/全文:2169文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【詳報】トラブル続きの東京五輪、開幕の日 場外では「密」も抗議も
開会式が始まり、花火が打ち上がった=2021年7月23日、国立競技場、内田光撮影 東京オリンピック(五輪)の開会式が23日午後8時から、東京・国立競技場で無観客で始まりました。コロナ禍の中で開催されるスポーツの祭典、人々の受け止め方は――。各地の表情と開会式の様子を詳報します。 7:30 小池都知事「スポーツを東京のエネルギーに」 開催都市である東京都の小池百合子知事は23日朝、都庁で記者団の取材に応じ、「スポーツの力を皆さまのエネルギーにしてほしいし、東京のエネルギーにしたいと考えている」と述べ、開催に向けた思いを語った。 記者団の取材に応じる小池百合子・東京都知事=2021年7月23日午前7時35分、東京都新宿区の都庁 小池知事はまた、新型コロナウイルスの都内での1日あたりの感染者が2千人に迫っていることについて「コロナ禍ではありますが、安全安心な大会を開くことが、『サステイナブル・リカバリー』(持続可能な回復)につながる。ぜひとも仕上げていきたい」と話した。 都庁では23日昼、聖火リレーの到着式が無観客で開催される。 10:07 東京五輪の開会式会場となる国立競技場前にある五輪マークの前では23日朝から多くの人たちが列を作り、思い思いのポーズで記念撮影をしていた。 近くの芝生スペースでは、カメラを手にブルーインパルスの飛行を待つ人たちの姿も見られた。 前回の東京五輪で陸上競技を観戦したという近所の女性は「この辺の景色も様変わりして、複雑な思いだが、今日の日を無事に迎えられたのはよかった。アスリートの方はずっとがんばってこられたと思うんで、一人の国民として応援したい」と話した。 東京五輪開会式の会場となる国立競技場の周辺では、行き交う人が足を止めて記念写真の撮影をしていた=2021年7月23日午前9時32分、関田航撮影 11:00 「いよいよ開会」小池知事、都議会であいさつ 東京都の小池百合子知事は、都議会臨時議会で「本日いよいよ東京2020大会が開会します」とあいさつ。「歴史的な一日を迎えた今、幾多の困難を乗り越え、大会の招致や準備に携わってきた多くの方々に思いをいたしながら、何としても大会を成功させるとの決意を新たにしております」と述べた。 そのうえで、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることを念頭に「この大会はコロナ禍という人類共通の危機を乗り越え、その先のより良い未来を作りあげる。まさに『サステイナブル・リカバリー』を世界とともに歩む出発点であります」と力を込めた。 都議会本会議場であいさつする小池百合子知事 台風発生の見込み 五輪競技に影響も 日本の南海上で24日にも、新たな台風が発生する見込みとなった。気象庁によると、23日午前9時、南鳥島近海で熱帯低気圧が発生し、24日午前には台風に発達する見込みという。来週前半にも日本に接近する可能性があり、進路によっては東京オリンピック(五輪)の競技に影響する可能性もある。 熱帯低気圧はゆっくりと北へ進んでいる。低気圧内の最大風速が約17メートル以上の台風となった後は、次第に進路を西寄りに変え、28日ごろにかけて日本に近づくとみられる。台風となれば「台風8号」となり、今月三つ目の発生となる。 12:30 聖火リレーの到着式で入場するランナーたち=2021年7月23日午前11時42分、東京都新宿区の都庁、杉本康弘撮影 東京オリンピック(五輪)の聖火リレーが23日、ゴール地点の東京都庁(新宿区)に到着した。121日間にわたって全国を回った聖火だが、新型コロナウイルスの感染拡大と重なり、東京を含めて20都道府県で公道での走行が一部もしくは全部取りやめとなるなど、異例のリレーとなった。 聖火の到着式で最後のランナーを務めたのは、1964年の東京五輪に懸けた人たちを描いたNHK大河ドラマ「いだてん」(2019年)で、主役を演じた中村勘九郎さん。新宿区のランナーがトーチキスで聖火をつなぎ、足袋をはいた中村さんが聖火皿に点火した。その後、小池百合子知事は「アスリートの夢と努力が2020大会につながっている。素晴らしい大会にしたい」とあいさつした。 1964年の東京五輪では、四つのルートに分かれてゴールを目指した聖火リレーのうち、開幕3日前の10月7日に二つのルートの聖火が、最初に都庁舎(当時は有楽町)に到着した。到着した聖火は開幕までの間、都庁舎内で保管されていたという。 当時の新聞には「ビル街、拍手のアラシ」「高らかにファンファーレ」との見出しが躍る。記事には「ビルは窓も屋上も仕事を放り出したサラリーマンの顔、顔……。両側の歩道はほとんど交通止めになり、身動きもできない」と記され、沿道に集まった多くの市民の写真が紹介されている。 だが今回は、その再来とはいかなかった。聖火リレーの準備に携わったある幹部は「悔しい気持ちが強いが、それは走る予定だったランナーも同じはず。今は、大会が無事終了することを願っている」と話した。 聖火のトーチキスをする日本オリンピック委員会の山下泰裕会長(左)=2021年7月23日午前11時53分、東京都新宿区、杉本康弘撮影 12:40 トラブル続き「正直、知らない人ばかり」 有明の聖火台 東京・有明の「夢の大橋」に設置された聖火台周辺にも23日、多くの人が写真を撮りに訪れていた。聖火台を写真に収めていた東京都練馬区の団体職員女性(59)は「せっかくなので選手の気持ちを考えて楽しみたい」とわくわくしていた。一方、開会前に相次いだ大会関係者のトラブルについては「正直知らない人ばかり。もっとベテランで有名な人にしたらよかったのでは」という。 午後0時40分ごろになると、ブルーインパルスを見ようと橋に人が集まり始めた。遠くに小さく航空機の姿が見えると「すごい」「きれい」と声が上がった。親族らと偶然立ち寄った千葉県市川市の小学5年の男子(11)は「よく見えた。きれいだった」と喜んだ。父親の会社員男性(39)は「最初は中止にしてもいいと思ったが、開催するなら楽しみたい。無事に終わってほしい」と話した。 東京臨海部の聖火台前では通りかかった人が立ち止まったり、写真撮影をしたりしていた=2021年7月23日午後0時13分、東京都江東区有明3丁目、小瀬康太郎撮影 12:40 「お祭りみたい」「こんな人集まるとは」東京駅前 東京駅前でブルーインパルスを撮影する人たち=2021年7月23日午後1時53分、東京駅前 東京駅前では、ブルーインパルスを一目見ようと、広場を埋め尽くすように人が集まり、スマホや一眼レフカメラを空に向かって構えた。午後0時40分ごろ、駅上にブルーインパルスが姿を見せると、「わー、きれい」などと歓声が上がり、通り過ぎると一斉に拍手がわき起こった。 娘(10)と東京の実家に帰省した水戸市の女性(44)は、「開催前のゴタゴタでしらけていたけど、これだけ人が集まるのを見ると、お祭りみたいで盛り上がり、実感がわきますね」と声を弾ませた。一緒に来た祖母(75)は1964年の東京五輪をテレビで観戦したといい、「人生2回目の五輪。生きたかいがあり、かみしめて楽しみたい」と話した。 撮影していた写真を確認していた川崎市と千葉県浦安市から来た50代の女性2人は「こんなに人が集まるとは思わず驚いた。初めて見て、すごくかっこよかった」と笑みをこぼした。 国立競技場周辺、前日3倍超の人出 東京都新宿区の国立競技場周辺には、午後0時45分ごろに上空を通るブルーインパルスを一目見ようと、多くの人が集まった。 NTTドコモの携帯電話の位置情報データから推計した滞在人口は、午後0時台に約5200人を突破。前日と比べると3倍超、22日までの1週間の平均と比べても2倍超の人出となった。 人出は午前11時台には約2900人だったが、正午を過ぎてから一気に増えた。ブルーインパルスが飛び去ったあとの午後1時台も、5千人を超える人が残った。 国立競技場周辺で人出が急増 12:50 五色のスモークを出して飛行する航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」=2021年7月23日午後0時41分、東京都渋谷区の原宿駅前、西畑志朗撮影 東京五輪の開会式に合わせ、航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」は23日、東京都心の上空を飛行し、カラースモークで空に五輪マークを描いた。 ブルーインパルスの6機は空自入間基地(埼玉県)を午後0時20分ごろに出発した。都庁や東京タワー、JR東京駅、東京スカイツリーの近くでカラースモークを引き、同45分ごろに国立競技場の上空へ。青、黒、赤、黄、緑のスモークで五つの輪を描いた。 空自は今回、新型コロナウイルスの対策として「3密」を防ぐため、飛行時間を23日午前中にSNSで公表した。街中では飛行に気づいて足を止め、スマホで撮影する姿も。国立競技場の周辺でも、待ち構えたファンらがカメラを構えて動きを追った。 […]
La jeunesse japonaise face à l’indifférence des élites
Par Philippe Mesmer et Philippe Pons Publié le 23 juillet 2021 à 18h00 – Mis à jour le 03 août 2021 à 02h58 Réservé à nos abonnés Reportage« L’autre Japon » (2/6). Parmi ses nombreuses vulnérabilités, la société nippone vieillissante voit se creuser le fossé générationnel. Les lourds bâtiments de la faculté […]
難民申請中のミャンマー代表、横浜のJ3チーム練習生に
サッカーワールドカップ(W杯)予選に出場するため来日したミャンマー代表選手で、軍のクーデターに抗議する「3本指」を試合で掲げ、日本に難民申請をしているピエリアンアウンさん(27)が、Jリーグ3部(J3)のYSCC横浜(横浜市)の練習生になることが23日決まった。 ニュースをみたYSCC横浜の吉野次郎社長(56)が「同じサッカー人として支援したい」と声をかけ、今月上旬、ピエリアンアウンさんが練習に参加していた。ミャンマー初のJリーガーとなる選手登録はならなかったが、経験を積みながら登録をめざす。 ピエリアンアウンさんは「支援してくれた方々のおかげで日本でサッカーを続けることができ、とてもうれしい」と話した。現在暮らしている大阪市から、近く横浜市に引っ越すという。 YSCC横浜は1986年に発足し、子ども向けサッカースクールや高齢者向け体操教室を営むクラブチーム。2011年にJFLに昇格し、14年からJ3に所属する。「ボールで笑顔、ボールで世界平和」をスローガンに掲げ、監督と選手のルーツはドイツ、ナイジェリア、ペルー、香港など八つの国・地域に広がる。(宮崎亮) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル