森下裕介2022年12月2日 13時15分 学校法人森友学園への国有地売却を巡る財務省の公文書改ざん問題で、改ざんを強いられ、自死した近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)の妻雅子さん(51)が改ざん当時の同省理財局長の佐川宣寿(のぶひさ)氏に1650万円の損害賠償を求めた訴訟で、雅子さんは2日、請求を棄却した11月25日の大阪地裁判決を不服として大阪高裁に控訴した。代理人弁護士が明らかにした。 地裁判決は、国家公務員が職務で損害を与えた場合、国が賠償責任を負い、公務員個人は負わないとする最高裁判例を引用し、佐川氏個人の賠償責任を否定した。雅子さんは裁判を通して、改ざんの理由や経緯などの解明を望んでおり、判決後の報道陣の取材に「夫がなぜ死を選ばなければいけなかったのか、真相が知りたい」と強調した。 代理人の松丸正弁護士は取材に対し「地裁で認められなかった佐川氏の本人尋問を、控訴審でも引き続き求めていく」と話した。(森下裕介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「檀家さん」回って生乳集め 酪農家とともに、新鮮な牛乳届けたい
有料記事 編集委員・大村美香2022年12月2日 14時00分 牧場を訪ね歩くうち、疑問がわいた。牛から搾ったままの乳を生乳と呼ぶ。それが牛乳という商品になるまでの過程はどうなっているのだろう。乳業大手、雪印メグミルクを訪ねた。全国に8カ所、グループ会社の3カ所を含め計11工場がある。 牧場の生乳は専用のタンクローリーで大型の冷蔵タンク「クーラーステーション」に集められる。乳成分や細菌数の検査をした上で、乳業工場へ運ばれる。これが一般的なルートだ。 では、各工場にはどの地域の酪農家の生乳が集まるのか。工場により事情が異なるとのことで、神奈川県にある海老名工場を例に説明してもらった。 「地元・神奈川の53戸の酪… この記事は有料記事です。残り1031文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
観測史上最も暖かい秋だった 平均気温、124年で最高 気象庁
今年の秋は観測史上最も暖かかった。気象庁は1日、2022年の秋(9~11月)の日本の平均気温は、1898年の統計開始以降、最も暖かかった2019年を上回り、最高を更新したと発表した。2020年までの30年間の平均値より0・9度高かった。 気象庁によると、9月は北・東・西日本を中心に暖かい空気に覆われやすく残暑が厳しかった。10月は強い寒気が流れ込んだ時期があり、東日本で低温となり、全国的に気温の変動が大きかった。11月は寒気の影響が弱く、低気圧の前方で南から暖かい空気が流れ込んだ時期があり、全国的に高温となった。 特に11月下旬の平均気温を… この記事は有料記事です。残り88文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
高病原性鳥インフル、鹿児島で4例目 12万羽の殺処分開始
具志堅直2022年12月2日 10時50分 鹿児島県は2日、出水市の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザを新たに確認したと発表した。同県内では今季4例目で、過去最多を更新。採卵鶏を約12万羽を飼育する養鶏場で、同日朝から殺処分を始めた。過去最大規模となった3例目(約47万羽)に続き県は自衛隊に災害派遣を要請した。 全国では今季23例目。1日に遺伝子検査で鳥インフルエンザ(H5亜型)の陽性を確認し、高病原性の「疑似患畜」と判定された。同農場を中心に半径10キロ内の養鶏場で鳥や卵の移動などが制限される。これまでの県内の発生農場はいずれも同市内にある。(具志堅直) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「エアタグ」を女性の車に設置、ストーカーの疑い 男を書類送検
2022年12月2日 10時54分 米アップルの「AirTag(エアタグ)」を悪用してストーカー行為をしたとして、京都府警は1日、奈良市の会社員の男(49)をストーカー規制法違反の疑いで書類送検し、発表した。「好みの女性でどんなことをしているか知りたかった」と話しているという。 エアタグは紛失防止グッズ。鍵や財布につければiPhone(アイフォーン)で位置を確認できる。 人身安全対策課によると、男は今年4月1日、木津川市の女性(44)に行動を監視していると思わせることを告げたり、同19日に約10分間、女性の車を追いかけてつきまとったりするなどした疑いがある。当時2人は職場が同じだった。 4月、車の買い取り業者が女性の車のバンパーに取り付けられたエアタグを見つけた。男が2月前後ごろに設置したとみられる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
羽田空港の新飛行ルート、主張の違い鮮明に 品川区長選の再選挙
東京都品川区長選の再選挙で、区の上空を通る羽田空港新飛行ルートをめぐる候補者間の立場の違いが、10月の前回選挙より鮮明になっている。法定得票数に届く候補がいないという前回の選挙結果を踏まえ、主張をより明確にした候補がいるためだ。 新飛行ルートは2020年3月に運用が始まった。ただ国土交通省は、ルートの固定化を避ける目的で同6月に有識者会議を設け、別ルートの設定も念頭に置いた、新たな管制技術などの検討を続けている。 品川区議会は19年、ルートの再考や固定化回避への取り組みを国に求める決議を全会一致で可決した。一方で20年12月には、住民団体が直接請求した新ルートの賛否を問う住民投票の条例案を否決。採決に際しては、浜野健区長(当時)が「二者択一の投票は、区民の意思を反映する方法として適当ではない」などとして、住民投票に反対する意見を表明した経緯がある。 そして今回の再選挙。 前回選挙から新ルートの「撤回を国に求める」と訴えているのは、村川浩一氏と西本貴子氏。村川氏は「新ルートは前区長が国の言いなりになって推進したものだ。国交省に撤回を申し入れる」。西本氏は「区民の賛否をはっきりと国に示す必要がある。実態調査で区民の声を集約し、国に撤回を求める」と訴える。 石田秀男氏は「新ルートの固定化回避」を引き続き主張する。19年の決議を区議として主導したとの立場で、多額の経費などを理由に住民投票には消極的だ。 一方、前回は「住民投票をする」と掲げた山本康行氏は今回、「反対の方々の受け皿になる」と訴える。出陣式では、新ルート反対派の団体代表が演説した。 森沢恭子氏は今回も「区民アンケートの実施」を主張。ただ「二者択一ではない」「費用が約半分」などと住民投票との違いを訴える資料を新たに用意した。 今回初めて立候補した石田慎吾氏は11月24日の出馬会見で、「新ルートは見直すべきだ」と説明した。関係する他の区と連携して、解決を図る考えを述べた。 ある陣営幹部は「新ルートについては『仕方がない』とは思っても、歓迎する区民はいない。飛行ルートをどうするかは国の責任になるが、選挙戦で注目されている以上、姿勢を示す必要がある」と話す。 ルート下にある自治体の一つに当たる品川区で、様々な意見が出ていることについて、国交省首都圏空港課の担当者は「新ルート反対を含め、関係自治体に様々な意見があることは承知している。騒音軽減など対策の検討を続けている」と話している。(細沢礼輝) ■羽田空港新飛行ルートとは 新宿、渋谷、品川などの各区上空を通って着陸するルート。国際線の発着回数を増やすために2020年3月から運用が始まった。このルートを飛ぶのは南風が吹く夕方の最大3時間。品川区のJR大井町駅付近では、航空機が高さ約300メートルの上空を通る。最大で約76~80デシベルの騒音が出るとされる。「騒々しい街頭」と同程度に当たるという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
10年前に起きた笹子トンネル事故とプール死亡事故 共通する問題は
山梨県大月市の中央自動車道笹子トンネルで起きた天井板崩落事故から2日で10年。遺族はいまも事故の原因究明を求め続けている。原因追究はどのように進めるべきなのか。同じ年に京都市のプールで女児が命を落とした事故の真相に迫り、著書「遠い声をさがして 学校事故をめぐる〈同行者〉たちの記録」(岩波書店)をまとめた京都大准教授の石井美保さん(49)に聞いた。(池田拓哉) 2012年、小学校のプールで女児が亡くなる 笹子トンネルで事故が起きた2012年。この年の7月30日、京都市内の小学校プールで1年生だった浅田羽菜(はな)さんがおぼれ、翌日に亡くなりました。 私は事故後、関係者との交渉やインタビューを羽菜さんの両親とご一緒し、その過程を記録しました。著書はその10年間の足跡をまとめたものです。 このプール事故と笹子トンネ… この記事は有料記事です。残り1061文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「近い将来大きな…」聞き流された警告 笹子トンネル事故10年
有料記事 古城博隆、池田拓哉2022年12月2日 7時30分 中央道の笹子トンネル(山梨県大月市)で天井板が崩落して9人が死亡した事故から12月2日で10年。 この事故を機に道路やトンネルといったインフラの老朽化は社会全体の課題と認識され始めたものの、実は専門家たちはその10年も前から「警告」を発し続けていた。 土木の専門家らからなる国土交通省の審議会は2002年以降、インフラについて「適切な投資を行い修繕を行わなければ、近い将来大きな負担が生じる」と繰り返し警告していた。 笹子トンネルの事故から1年… この記事は有料記事です。残り1965文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
長崎「被爆体験者」への医療費助成 7種のがん対象に追加へ 厚労省
長崎郊外で被爆したために被爆者と認定されていない「被爆体験者」への医療費助成について、厚生労働省の検討会は1日、大腸がんや胃がんなど7種類のがんも対象に加える方針を示した。来年4月からの助成開始を目指す。 対象となるがんは、胃、大腸、肝、胆囊(たんのう)、膵(すい)、乳、子宮体がんの7種類になる見通し。今後、がんの種類の追加も検討していくという。 被爆体験者を支援する国の事業は「原爆投下時に発生した放射線による直接的影響はない」と健康被害を認めていない一方、被爆体験による精神疾患やその合併症のある人に限り医療費を補助してきた。 厚労省は、糖尿病などの合併症と、発がんの関連性に一定の科学的知見が認められるがんについて、その関連性を調べる研究を進めることにした。研究は長崎大学などで進める予定で、この研究協力への対価という名目で、被爆体験者に医療費を支給する方針。 助成対象となる人たちは、被… この記事は有料記事です。残り181文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「こたつ舟」運航始まる 水郷の福岡県柳川 暖をとりながら川下り
外尾誠2022年12月1日 20時50分 水郷として知られる福岡県柳川市の冬の風物詩「こたつ舟」の運航が1日始まり、暖をとりながら川下りを楽しむ観光客の姿がみられた。来年2月末まで続く。 火鉢を入れたこたつを載せた舟が掘割を巡る。新型コロナウイルス感染拡大の影響で激減した川下り客は回復傾向にあり、市観光協会は「感染が再拡大しないことを祈りたい」。 料金は大人1千~1700円程度。協会は北原白秋生家・記念館など周辺5施設の入館料がセットになった割安のパスポート(中学生以上1800円、小学生1千円、市民はいずれも500円引き)の販売も始めた。協会ホームぺージ(https://www.yanagawa-net.com/)で予約できる。問い合わせは協会(0944・73・2145)へ。(外尾誠) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル