東京都内を走る京王線の電車内で乗客17人が刺されるなどして重軽傷を負った事件で、殺人未遂容疑で逮捕された服部恭太容疑者(24)=職業・住所不詳=が、事件前にライター用オイルを約3・5リットル購入していたことが捜査関係者への取材でわかった。殺虫剤や刃物、衣類も所持しており、警視庁は計画性があったとみて調べている。
警視庁は2日、服部容疑者を送検した。車両の検証を続けるとともに、滞在していた都内のホテルを新たに家宅捜索した。
捜査1課によると、服部容疑者は10月31日午後8時ごろ、東京都調布市を走る新宿行きの特急電車(10両編成)で、乗客の男性(72)の右胸を刃物(刃渡り約30センチ)で刺して殺そうとした疑いがある。男性は重体で予断を許さない状況だが、呼びかけには反応があるという。服部容疑者は車内に火を放った疑いもあり、10~60代の乗客16人がのどの痛みを訴えるなどして病院に運ばれた。
捜査関係者によると、服部容疑者は刃物のほか、着火すると消えにくいオイルライター5本、スプレー式殺虫剤5本、2リットルのペットボトル1本と500ミリリットル4本を車内に持ち込んでいた。現場に残された500ミリリットルの4本には無色透明の液体が入った状態だった。
服部容疑者は「ネットでナイフを買い、東京・上野の専門店でライター用オイルを10缶(約3・5リットル分)買った。小さいオイル缶もコンビニでちょくちょく買った」などと供述。「(オイルを)電車にまいて火を付けた」と話しているという。警視庁は2リットルのボトルのオイルをまき、それ以外の4本のオイルは使わなかったとみている。
事件当時に着ていた紫色のス…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル