大阪府豊中市のマンションで男性(当時64)を木刀で殴るなどして死なせたとして、府警は24日、当時の同居人で豊中市西緑丘3丁目の無職、藤尾明彦容疑者(63)を傷害致死の疑いで逮捕し、発表した。「暴行はしたが、別の理由で死んだのではないか」と容疑を一部否認しているという。
捜査1課によると、逮捕容疑は2019年1月初旬~中旬ごろ、豊中市緑丘4丁目のマンションの一室で、同居していた無職藤原充司(みつし)さん(当時64)に対して木刀などを使った殴打を繰り返し、1月22日に敗血症性ショックで死亡させたというもの。
藤原さんの遺体には複数の外傷が確認されたが、当初は死亡との因果関係は分かっていなかった。府警が詳しく遺体を調べた結果、外部からの打撃による多数の打撲が原因で全身に炎症を起こし、死に至ったことが判明した。藤尾容疑者の妻の証言からも暴行が裏付けられたという。
2人は16年4月ごろ知り合い、18年6月ごろから藤尾容疑者の妻と3人で暮らしていた。
府警の調べに対して関係者が語ったところでは、藤尾容疑者が藤原さんの借金を肩代わりし、当時結婚していた藤原さんに離婚させて自宅に居候させていた。藤原さんが自宅を売却して得た約1千万円や月約14万円の年金は、藤尾容疑者が管理していたという。
18年9月には、藤原さんが豊中市内の路上で藤尾容疑者から暴行を受けているところが目撃され、警察官が駆けつけたが、藤原さんは「私からたたいてくれと言った。被害届は出さない」と述べたという。
藤尾容疑者は今年、別の知人男性3人から金を脅し取ったとされる恐喝罪で起訴され、現在、大阪地裁で公判が続いている。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル