新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される中、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで22日、格闘技イベント「K―1 WORLD GP」が開かれた。主催者側の来場見込みは約9千人弱。会場を所有する埼玉県は事前に自粛を促したが、主催者側は感染防止に万全な対策を取ったとして開催に踏み切った。
大規模イベント開催を巡っては、19日の政府の専門家会議が中止も含めた慎重な対応を求めた。県側も文書で「改めて適切な判断を」と翻意を促した。県関係者によると、西村康稔経済再生相も21日、大野元裕知事に対し、主催者に自粛を求めるよう要請したという。
一方、主催者側は来場者全員にマスクを配り、入り口に体温測定器を設置。会場の扉を開放して換気するなど、「最大限の予防策を講じた」(中村拓己プロデューサー)とした。感染者が出た場合に感染経路をたどれるよう来場者に名前、住所、電話番号の提出を義務づけた。
入場者によると、場内ではマスク着用などを促すアナウンスが何度も流れた。ただ、興奮すると大声を挙げたりマスクを外したりする観客もいたという。滋賀県草津市から訪れた男性(20)は「正直、心配はある。ただ主催者も対策を取ってくれていると思うので」。千葉県船橋市の男性(22)も「不安だが、返金もないので来るしかなかった」と話した。
この日、大野氏は会場周辺を視…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル