NHKは9日、テレビ番組を放送と同時にネットに流す「常時同時配信」をめぐり、総務省に求められていた再検討の結果を同省に出したと発表した。同時配信の提供時間を縮め、関連費用を大幅に削る。経営改革の一環として、4波ある衛星放送(BS)を3波に減らすことも表明した。
常時配信は今年5月成立の改正放送法で認められたが、具体的ルールの認可段階で11月8日、業務肥大化などを懸念する総務省が異例の再検討を求めた。今は受信料収入の2・5%がネット業務費用の上限(昨年度で約178億円)だが、NHKの当初案で東京五輪関連などの4業務を別枠とし、最大90億円を超える点などが問題視された。
NHKは提出期限の8日に検討結果を提出。ネット費用は総務省の要求を受け入れ、東京五輪のみを別枠として2・5%枠を維持する。ただ、別枠を求めた字幕などの業務費用(最大7億円)は五輪関連に含め、国際配信や民放連携(最大計63億円)の新規業務では「予算上の配慮が必要」とするなど、2・5%枠をはみ出ることに含みを持たせた。
また、費用削減のため、常時配信の提供時間は短くするとした。当初は1日24時間「常時同時」の配信予定だったが、1日17時間とする案が有力だ。当面は「常時」ではなくなることになる。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル