精神科病院の患者にとって新型コロナウイルスの感染対策は難しいなどとして、日本精神科病院協会が早期のワクチン接種を厚生労働相に要望した。協会によると、昨年3月から今年1月までに、全国の116施設で患者1123人と職員425人の計1548人が感染。このうちコロナ病床に移ることを希望したができなかった人が約6割おり、多くは精神障害が理由だったという。
協会によると、精神科病院では患者がマスクを着けなかったり、誤飲を防ぐために消毒液が置けなかったりして感染対策がとりづらいという。協会の野木渡副会長は20日に厚労省で開いた会見で、「精神科病院は集団で暮らしており、クラスターにならないように早めに全員に接種したい」と話した。
精神障害はワクチンの優先接種の対象となる基礎疾患。現在接種が進んでいる高齢者の次の対象となっているが、協会はより早い接種を求めた。(市野塊)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル